庭木が10mを超えるほど大きくなったり、住宅や電線のすぐ近くまで枝が伸びたりすると、木を根元からそのまま倒すことが難しくなる場合があります。
このような現場で使われる方法のひとつが「特殊伐採」です。
特殊伐採では、ロープを使って木に登ったり、枝や幹を少しずつ切って吊り下ろしたり、現場によってはクレーンや高所作業車を使ったりします。そのため、通常の伐採より料金が高くなることがあります。
この記事のまとめ
| 特殊伐採とは | 木をそのまま倒せない場所で、枝や幹を上から少しずつ切り、ロープやクレーンなどを使って安全な場所へ下ろす方法 |
|---|---|
| 費用の目安 | 公開されている目安では5〜10mで3万〜10万円、10〜20mで10万〜30万円など。現場条件で大きく変わる |
| 高くなる条件 | 木の高さ・幹の太さ・住宅や電線との距離・傾斜・ロープ作業・クレーン・作業人数・処分量など |
| 吊るし切り | 切った枝や幹をそのまま落とせない場合に、ロープやクレーンで吊りながら安全に下ろす |
| 依頼時のポイント | 「伐採料金」だけでなく、重機・処分・搬出・道路使用などを含めた最終的な見積もり総額を確認する |
この記事では、特殊伐採の費用、10m・20m級の大木を伐採する料金、吊るし切りやクレーンを使うケース、費用が高くなる理由、業者へ依頼するときの確認ポイントを分かりやすく解説します。
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※高木・大木や特殊な作業では現場によって対応方法が異なります。木の高さや作業環境を伝え、対応可否と正式な料金を見積もり時にご確認ください。
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調査記事を見る特殊伐採とは?普通の伐採との違い

通常の伐採では、木を倒す方向と十分なスペースを確保したうえで、幹を根元付近から切って倒します。
しかし、住宅密集地や狭い庭、電線の近くなどでは、木をそのまま倒すと建物や設備を壊すおそれがあります。
そこで使われるのが特殊伐採です。
特殊伐採では、木に登って枝や幹を上部から少しずつ切り、ロープなどを使って安全な場所へ下ろしていきます。現場によってはクレーンや高所作業車を組み合わせることもあります。
| 比較 | 通常の伐採 | 特殊伐採 |
|---|---|---|
| 木の倒し方 | 木を倒せる方向へ伐倒 | 枝・幹を分割して少しずつ下ろす |
| 向いている場所 | 広い庭・障害物が少ない場所 | 住宅・電線・道路・隣家などが近い場所 |
| 使用するもの | チェーンソーなど | ロープ・クレーン・高所作業車など |
| 料金 | 高さ別料金を設定する業者もある | 現場ごとの見積もりになりやすい |
林業就業者向け情報サイト「緑の雇用」でも、ロープで身体を保持しながら樹上で伐採したり、クレーンで木を吊りながら切ったりする特殊伐採の例が紹介されています。
特殊伐採の費用はいくら?
特殊伐採は現場ごとに作業方法が異なるため、一律の料金を設定するのが難しい作業です。
参考として、植木屋smileガーデンでは特殊伐採の費用目安を次のように紹介しています。
| 木の高さ | 特殊伐採の費用目安 |
|---|---|
| 5〜10m | 3万円〜10万円 |
| 10〜20m | 10万円〜30万円 |
| 20m以上 | 30万円〜 |
※2026年10月確認。上記はsmileガーデンが紹介している一般的な費用目安です。実際の料金は木の高さ・太さ・本数・作業環境・重機・作業人数などによって変わります。
参考:smileガーデン|特殊伐採の費用相場
つまり、「10mの木なら必ず10万円」と決まるわけではありません。
同じ10mでも、広い土地の中央に立っている木と、住宅と住宅の間に立っている木では、作業方法や危険度が大きく違います。
木の高さだけでなく、幹の太さ・枝張り・住宅や電線との距離・重機の搬入・切った木の搬出方法まで確認したうえで見積もられます。
通常の伐採より特殊伐採はどのくらい高い?
特殊伐採の料金を理解するには、通常の庭木伐採と比較すると分かりやすくなります。
たとえばカインズでは、通常の庭木伐採について次の料金を公開しています。
| 高さ | 通常の伐採料金 |
|---|---|
| 0〜3m | 6,050円/本 |
| 3〜4m | 12,100円/本 |
| 4〜5m | 20,900円/本 |
| 5〜7m | 30,800円/本 |
| 7m以上 | 別途見積もり |
※2026年10月確認。枝葉・幹の処分などは別料金になる場合があります。
参考:カインズ|庭木の剪定・伐採
通常の伐採では5〜7mで3万円前後という公開料金がありますが、特殊伐採では同程度の高さでも、ロープ作業や重機、周囲への養生などが必要になれば料金が上がります。
「木が高いから高額」ではなく、「安全に切るために必要な作業が増えるほど高くなる」と考えると分かりやすいでしょう。
一般的な伐採料金については、伐採費用の相場|木の高さ別に料金目安を解説も参考にしてください。
10m・20mの大木を特殊伐採するといくらかかる?
10m程度|10万円前後になるケースもある
10m前後の木になると、一般的な高さ別料金ではなく、現地調査後の見積もりになる業者が多くなります。
先ほどのsmileガーデンの目安では、5〜10mは3万〜10万円、10〜20mは10万〜30万円とされています。
そのため、10m前後は数万円で済むケースもあれば、作業条件によって10万円を超える可能性もあると考えておく方がよいでしょう。
20m程度|数十万円になることもある
20m近い大木では、木に登って行う作業だけでなく、複数の作業員やクレーン、高所作業車などが必要になることがあります。
また、木を切ったあとには大量の枝や太い幹が残ります。伐採そのものだけでなく、細かく切断して搬出し、処分する費用も総額に影響します。
ケヤキやスギなどの大木で「20mだから○万円」と高さだけで判断するのではなく、現地を確認した見積もりが必要です。
吊るし切りとは?伐採費用が高くなる理由

特殊伐採を調べると、「吊るし切り」という言葉を見かけることがあります。
吊るし切りは、切った枝や幹をそのまま地面へ落とさず、ロープやクレーンなどで吊りながら安全な場所へ移動させる方法です。
住宅の屋根や塀、カーポート、隣家などが木のすぐ下にある場合、太い枝をそのまま落とすことはできません。
そこで、枝や幹をあらかじめ吊った状態で切り離し、ゆっくりと下ろします。
この方法では、通常の伐採よりも準備や作業工程が増えます。また、樹上で作業する人だけでなく、地上でロープや切った木を扱う人など、複数人での作業が必要になることもあります。
そのため、吊るし切りが必要な現場では、一般的な伐採より費用が高くなりやすくなります。
クレーンを使う特殊伐採の費用
大木や太い幹を安全に下ろすため、クレーンを使用する特殊伐採もあります。
smileガーデンが紹介している一般的な伐採費用では、重機の追加料金例として10〜12tクレーン車5万円〜、25t程度のクレーン車6万円〜などが掲載されています。
ただし、クレーン代だけを加算すれば総額が分かるわけではありません。
- クレーンの大きさ
- 作業時間
- オペレーターの人件費
- クレーンを設置できる場所
- 道路上で作業する場合の対応
- 木を吊るための作業員
などによって料金は変わります。
一方で、クレーンが入れないから安くなるとは限りません。重機を使えない場所ではロープによる人力作業が増え、かえって作業時間や難易度が上がるケースもあります。
特殊伐採が必要になりやすい7つのケース

特殊伐採は「○m以上なら必ず必要」というものではありません。
木の高さだけでなく、周囲の状況によって通常伐採ができない場合に検討されます。
住宅のすぐ横に大木がある
木を倒す方向に住宅があり、十分なスペースを確保できないケースです。
枝や幹を小さく分け、住宅へ落とさないように下ろす必要があります。
隣家との間が狭い
住宅と住宅の間に大きくなった庭木がある場合も、そのまま倒せません。
枝が隣地へ張り出している場合は、切った枝の落下場所にも注意が必要です。
電線の近くまで枝が伸びている
電線や通信線などが近い場所では、通常の伐採より慎重な作業が必要です。
設備との位置関係によって対応方法が異なるため、自分で切ろうとせず専門業者へ相談しましょう。
クレーンや高所作業車が入れない
庭の奥や住宅裏など、重機を木の近くまで入れられない場所があります。
このような現場では、ロープを使って木に登り、上部から少しずつ切る方法が使われる場合があります。
斜面・崖・法面に生えている
斜面では作業員の足場を確保しにくいうえ、切った木が下方向へ落ちる危険があります。
平坦な庭より作業条件が厳しくなりやすく、特殊な伐採方法が必要になることがあります。
木が大きく傾いている・枯れている
枯れ木や大きく傾いた木は、作業中に想定外の方向へ倒れたり、枝が折れたりする危険があります。
倒木のおそれがある木については、伐採方法だけでなく作業時期も含めて早めに相談した方がよいでしょう。
10m・20m級まで成長している
高い木ほど必ず特殊伐採になるわけではありませんが、高木になるほど一度に倒せる場所は限られます。
住宅地にある10m・20m級の大木では、ロープ・高所作業車・クレーンなどを使った作業になる可能性が高くなります。
特殊伐採の費用が高くなる6つの理由
木が高い・幹が太い
木が高くなるほど作業範囲が広がり、太い幹ほど切り分けた1本あたりの重量も増えます。
安全に地上へ下ろすために、より慎重な作業が必要になります。
作業員の人数が増える
特殊伐採では、木の上で切る人だけで作業するとは限りません。
地上でロープを操作する人、切った枝を移動する人、重機を操作する人など、現場によって複数の作業員が必要です。
ロープによる樹上作業が必要
高所作業車を使えない現場では、ロープを使って樹上へ移動しながら枝や幹を切ることがあります。
通常の伐採より作業工程が増えるため、料金にも影響します。
クレーンや高所作業車を使う
重機を使用する場合は、車両やオペレーターなどの費用が加わる場合があります。
枝・幹を搬出しにくい
伐採した木をトラックの近くまで運べるとは限りません。
住宅裏や階段の上、斜面などでは、切った木を細かくして人力で運び出す作業が必要になることがあります。
枝葉・幹の処分量が多い
10m・20m級の大木では、伐採後に発生する枝葉や幹も大量になります。
見積もりを見るときは、伐採作業だけでなく「切った木を持ち帰って処分する費用まで含まれているか」を確認しましょう。
特殊伐採で100万円かかることはある?
「伐採費用が100万円になることはあるの?」と不安になる方もいるでしょう。
一般的な庭木1本の特殊伐採で、100万円が標準的な料金というわけではありません。
一方で、次のような条件がいくつも重なる大規模な作業では、総額が大きくなる可能性があります。
- 20mを大きく超える巨木
- 複数本をまとめて伐採する
- 大型クレーンが必要
- 作業員が複数人必要
- 道路を使用して作業する
- 枝や幹の処分量が非常に多い
- 搬出経路が狭く人力作業が多い
- 急斜面など難易度の高い現場
高額な見積もりが出た場合は、「特殊伐採だから高い」とだけ考えず、何にいくらかかっているのかを確認することが重要です。
特殊伐採の見積書で確認したい項目
特殊伐採は現場によって料金差が出やすいため、見積書の内訳を確認しましょう。
| 確認項目 | 見るポイント |
|---|---|
| 伐採作業費 | 何本・どこまで切る料金なのか |
| 高所・ロープ作業 | 特殊作業費が別になっているか |
| 重機費 | クレーン・高所作業車など |
| 搬出費 | 切った枝や幹を敷地外へ運ぶ費用 |
| 処分費 | 枝葉・太い幹の処分が含まれるか |
| 交通・道路関係 | 道路上で重機等を使う場合の費用 |
| 抜根 | 切り株や根まで撤去するのか |
特に注意したいのが、「伐採」と「抜根」は別作業だという点です。
特殊伐採で木を切っても、通常は地面に切り株や根が残ります。根まで取り除きたい場合は、抜根費用も確認してください。
抜根については、伐採費用の相場でも関連費用を紹介しています。
特殊伐採はどこに頼む?
特殊伐採は一般的な庭木伐採とは必要な技術や設備が異なるため、高木・大木や難しい現場に対応できる業者へ相談することが重要です。
問い合わせ時には、「木を切りたい」だけでなく、次の情報を伝えると対応可否を確認しやすくなります。
- 木のおおよその高さ
- 幹の太さ
- 木の本数
- 住宅や電線との距離
- 道路から木までの距離
- クレーンなどが入れそうか
- 枝・幹の処分も依頼したいか
スマートフォンで木全体・幹・周囲の建物・道路から木までの経路などを撮影しておくと、相談しやすくなります。
なお、すべての植木屋が特殊伐採に対応しているとは限りません。高木や難しい場所の伐採では、問い合わせ時に対応できる作業範囲を確認しましょう。
一般的な植木屋の選び方については、植木屋の選び方|失敗しない業者選びのポイントも参考にしてください。
特殊伐採に補助金を使える場合はある?
自治体によっては、倒木のおそれがある危険木の伐採費用を補助する制度があります。
ただし、庭にある大木なら何でも対象になるわけではありません。
たとえば京都市では、道路や民家などに隣接する森林にある危険木について、一定の条件を満たす伐採費用を支援する制度を実施しています。また、奄美市でも倒木によって建造物や公道などへ被害を与えるおそれのある危険木を対象とした補助制度があります。
参考: 京都市|危険木等伐採支援事業、 奄美市|危険木伐採事業補助金
補助制度の有無や対象条件は自治体によって異なり、工事を始める前の申請が必要な制度もあります。
危険木を伐採する場合は、契約や工事の前に「自治体名+危険木+伐採+補助金」などで自治体公式サイトを確認するとよいでしょう。
特殊伐採でよくある質問
10mの木を伐採するといくらですか?
特殊伐採の公開目安では、5〜10mで3万〜10万円、10〜20mで10万〜30万円とする例があります。
ただし、10mという高さだけでは料金を決められません。住宅や電線との距離、幹の太さ、重機の使用、枝や幹の処分などによって総額が変わります。
20mの大木でも伐採できますか?
特殊伐採に対応する業者であれば、20m級の大木に対応できる場合があります。
ただし、木の状態や周囲の環境によって必要な重機や作業方法が異なるため、現地調査が必要です。
吊るし切りとは何ですか?
切った枝や幹を地面へ直接落とさず、ロープやクレーンなどで吊り、安全な場所へ下ろす方法です。
住宅や塀などが木の下にあり、枝を自由に落とせない現場などで使われます。
クレーンが入らない場所でも伐採できますか?
ロープを使った樹上作業などによって対応できる場合があります。
ただし、重機を使えないことで人力作業が増え、料金が安くなるとは限りません。
森林組合にも伐採を頼めますか?
森林組合は森林整備や林業に関する業務を行っていますが、一般住宅の庭木伐採への対応は地域によって異なります。
自宅の庭木については、地域の森林組合が対応しているか直接確認するか、庭木・造園・特殊伐採を扱う業者へ相談する方が分かりやすいでしょう。
特殊伐採の資格を持っている業者を選ぶべきですか?
特殊伐採では高所・チェーンソー・ロープ・重機などを扱う場合があります。
依頼者側では資格名だけで判断するより、自宅と同じような高木・狭所・住宅近接の施工経験があるか、作業方法や見積もり内容を説明してもらえるかを確認するとよいでしょう。
まとめ|特殊伐採は高さだけでなく現場条件で費用が決まる
特殊伐採は、住宅や電線が近い場所、狭い庭、斜面など、木を根元からそのまま倒すことが難しい現場で使われる伐採方法です。
公開されている費用目安では、5〜10mで3万〜10万円、10〜20mで10万〜30万円、20m以上で30万円〜とする例があります。
ただし、特殊伐採は木の高さだけで料金を判断できません。
ロープによる吊るし切り、クレーンや高所作業車、作業員の人数、枝・幹の搬出や処分などによって総額が大きく変わります。
高木や大木を伐採したい場合は、木の高さと周囲の状況を伝え、「どの方法で伐採するのか」「処分まで含めて総額はいくらか」を見積もりで確認しましょう。
高木・大木の伐採費用を確認する前に
当サイトでは、お庭マスターについて 料金・口コミ・評判・加盟店の仕組み・利用前に確認したいポイント まで詳しく調査しています。 庭木の伐採を相談する前に、サービス内容を確認したい方はこちらをご覧ください。
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この記事を書いた人
地方生活サポートハウス編集部
地方暮らしや住宅メンテナンス、
空き家管理に関する情報を発信しています。
実体験や専門家監修をもとに、
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