「ベランダ防水工事はいくらかかる?」
「ひび割れや色あせがあるけど補修した方がいい?」
「防水工事の見積もりが適正か分からない」
ベランダは毎日、
- 雨
- 紫外線
- 気温変化
の影響を受けています。
そのため、防水層は少しずつ劣化していきます。

防水性能が低下したまま放置すると、
雨漏りや下地の腐食につながる可能性もあります。
まずは結論から見てみましょう。
| 項目 | 費用相場 |
|---|---|
| FRP防水 | 4,000〜8,000円/㎡ |
| ウレタン防水 | 3,000〜7,000円/㎡ |
| シート防水 | 4,000〜8,000円/㎡ |
| トップコートのみ | 2,000〜4,000円/㎡ |
| ベランダ全体の防水工事 | 5万〜30万円程度 |
※広さや劣化状況によって変動があります
この記事では、
- ベランダ防水工事の費用相場
- 工法ごとの特徴
- 補修費用の目安
- 防水工事が必要なサイン
- 業者選びのポイント
について、塗装歴12年の職人監修のもと詳しく解説します。
まずは防水工事の種類から見ていきましょう。

この記事の監修者
外壁塗装職人(監修者)
・職人歴12年の現役塗装職人
・施工経験:戸建て・マンション・工場・店舗
・専門分野:外壁塗装・屋根塗装・防水工事・シーリング工事
これまで多数の現場で施工・現地調査・見積もりを担当。
本記事では実際の施工経験と現場知識をもとに解説しています。
ベランダ防水工事には主に3つの工法がある
ベランダ防水工事には複数の工法があります。
住宅で採用されることが多いのは、
- FRP防水
- ウレタン防水
- シート防水
の3種類です。
それぞれ費用や耐久性が異なるため、特徴を知っておくことが大切です。
FRP防水の特徴と費用相場
FRP防水は、
ガラス繊維で補強した樹脂を使用する防水工法です。
現在の戸建て住宅では非常に多く採用されています。
特徴は、
- 軽量
- 強度が高い
- 耐久性が高い
ことです。
費用相場は、
4,000〜8,000円/㎡程度
が目安になります。
一般的な戸建てベランダなら、
おおよそ10万〜20万円程度になるケースが多いでしょう。
ウレタン防水の特徴と費用相場
ウレタン防水は、
液状の防水材を塗って施工する工法です。
複雑な形状にも対応しやすく、
改修工事でよく採用されます。
メリットは、
- 比較的安価
- 継ぎ目ができない
- 補修しやすい
ことです。
費用相場は、
3,000〜7,000円/㎡程度
です。
防水工事の中では比較的コストを抑えやすい工法と言えるでしょう。
シート防水の特徴と費用相場
シート防水は、
塩ビシートやゴムシートを貼り付ける工法です。
マンションや大型建物で採用されることが多いですが、戸建て住宅で使用されることもあります。
特徴は、
- 均一な施工品質を確保しやすい
- 耐久性が高い
ことです。
費用相場は、
4,000〜8,000円/㎡程度
が目安になります。
どの工法が良いの?

戸建て住宅ではFRP防水が採用されているケースが多いです。
ただし、
- 現在の防水工法
- ベランダの構造
- 劣化状況
によって適切な工法は異なります。
そのため、
費用だけで決めるのではなく、現地調査をもとに判断することが大切です。
ベランダ防水工事の費用相場|広さ別の料金目安
防水工事の費用は、
採用する工法だけでなくベランダの広さによっても変わります。
一般的な戸建て住宅では、
5〜15㎡程度のベランダが多く見られます。
ここでは広さ別の費用目安を紹介します。
5㎡のベランダの場合
比較的小さなベランダの場合、
防水工事の費用相場は以下のとおりです。
| 工法 | 費用目安 |
|---|---|
| FRP防水 | 約5万〜10万円 |
| ウレタン防水 | 約4万〜8万円 |
| シート防水 | 約5万〜10万円 |
小規模なベランダでも、
- 足場
- 養生
- 下地補修
などが必要になる場合があります。
そのため面積が小さいからといって極端に安くなるわけではありません。
10㎡のベランダの場合
一般的な戸建て住宅で多いサイズです。
| 工法 | 費用目安 |
|---|---|
| FRP防水 | 約8万〜15万円 |
| ウレタン防水 | 約6万〜12万円 |
| シート防水 | 約8万〜15万円 |
実際にはここに、
- 下地補修
- 高圧洗浄
- トップコート
などの費用が加わることもあります。
15㎡以上のベランダの場合
大型ベランダやルーフバルコニーでは、
工事費用も高くなります。
| 工法 | 費用目安 |
|---|---|
| FRP防水 | 約12万〜25万円 |
| ウレタン防水 | 約10万〜20万円 |
| シート防水 | 約12万〜25万円 |
ただし面積が広くなるほど、
㎡単価はやや安くなる傾向があります。
下地補修が必要な場合は追加費用が発生する

防水工事の見積もりで費用差が出る原因の多くは下地の状態です。
例えば、
- ひび割れ
- 浮き
- 膨れ
- 雨漏り跡
などがある場合は補修工事が必要になります。
その結果、
数万円〜十数万円程度の追加費用が発生することもあります。
ベランダ防水工事以外にかかる補修費用の目安
防水工事の見積もりを見ると、
防水工事以外の項目が含まれていることがあります。
これは劣化状況によって追加補修が必要になるためです。
トップコート塗り替え
比較的軽度な劣化であれば、トップコートの塗り替えだけで済む場合があります。
トップコートとは、
防水層を保護する表面塗装のことです。
費用相場は、
2,000〜4,000円/㎡程度
になります。
一般的なベランダなら、
2万〜6万円程度が目安です。
ひび割れ補修
防水層や下地にひび割れがある場合は補修が必要です。
症状によって異なりますが、
数千円〜数万円程度で対応できるケースが多いでしょう。
ただし広範囲に劣化している場合は、
防水工事全体をやり直した方が良いケースもあります。
雨漏り補修
ベランダから雨漏りが発生している場合は注意が必要です。
雨漏り補修では、
- 防水工事
- 下地補修
- 内装補修
などが必要になることがあります。
そのため、
数万円〜数十万円以上になるケースもあります。

雨漏りしてからでは工事費用が大きくなることが多いです。
外壁塗装と同時施工で費用を抑えられる場合もある
ベランダ防水工事は、
外壁塗装と同じタイミングで行われることも多くあります。
理由は足場代です。
別々に工事を行うと、
足場費用が2回発生する可能性があります。
一方で同時施工なら、
足場を一度で済ませられるため効率的です。
関連記事:
外壁塗装の費用相場はいくら?坪数別の料金目安を解説
関連記事:
外壁塗装は必要?塗り替え時期と放置リスクを解説
ベランダ防水工事が必要な劣化サイン
ベランダ防水は、目に見えない部分で少しずつ劣化が進行します。
そのため、
「まだ雨漏りしていないから大丈夫」
と思っていても、防水性能が低下しているケースは少なくありません。

防水工事は雨漏りしてからではなく、劣化サインが出た段階で検討するのが理想です。
ここでは、ベランダ防水工事を検討したい代表的な症状を紹介します。
ひび割れが発生している
最も分かりやすい劣化サインがひび割れです。
防水層や床面に、
- 細かなひび割れ
- 長いひび割れ
が見られる場合は注意が必要です。
初期段階では大きな問題にならなくても、
放置すると雨水が内部へ侵入する原因になることがあります。
特に築10年以上経過している住宅では、一度確認してみると良いでしょう。
防水層が膨れている
防水層の膨れも劣化サインの一つです。
見た目では、
- 床面が浮いている
- 一部が盛り上がっている
ように見えます。
膨れが発生している場合、
内部に水分や空気が入り込んでいる可能性があります。
そのまま放置すると劣化が進行することもあるため、状態確認がおすすめです。
色あせや表面の劣化が目立つ
ベランダの床面が、
- 色あせている
- ツヤがなくなっている
- 表面が粉っぽい
場合は、防水層を保護するトップコートが劣化している可能性があります。
トップコートの劣化だけなら、
塗り替えのみで対応できるケースもあります。
比較的費用を抑えやすい段階なので、早めの対応がおすすめです。
水たまりができやすくなった
雨が止んだ後も、
長時間水たまりが残っている場合は注意が必要です。
ベランダには本来、
排水口へ向かって緩やかな勾配があります。
しかし、
- 防水層の劣化
- 下地の変形
などによって水が溜まりやすくなることがあります。
常に水が溜まる状態が続くと、防水層への負担も大きくなります。
排水口まわりが傷んでいる
ベランダの排水口は劣化しやすい場所です。
例えば、
- ゴミが溜まっている
- 排水不良がある
- 周辺にひび割れがある
場合は注意しましょう。
排水口まわりは雨水が集中するため、
劣化が進行しやすい部分でもあります。
定期的な清掃も大切です。
雨漏りが発生している
最も深刻な症状が雨漏りです。
例えば、
- ベランダ下の天井にシミがある
- クロスが浮いている
- 雨の日だけ湿気が強い
などの症状が見られる場合は、防水層の劣化が進行している可能性があります。
この段階になると、
防水工事だけでなく、
- 下地補修
- 内装補修
なども必要になるケースがあります。
そのため修繕費も高額になりやすくなります。
築10年以上なら一度確認しておきたい
目立った症状がなくても、
築10年以上経過している住宅は一度点検を検討しても良い時期です。
特にFRP防水やウレタン防水では、
トップコートのメンテナンス時期に入っている可能性があります。
小さな劣化サインを見逃さないことが、
結果的に大きな修繕費を防ぐことにつながります。
ベランダ防水工事を放置するとどうなる?
防水工事は、
見た目をきれいにするための工事ではありません。
本来の目的は、
住宅を雨水から守ることです。
そのため、防水層の劣化を放置すると住宅全体へ影響する可能性があります。
雨漏りの原因になる
最も大きなリスクは雨漏りです。
防水性能が低下すると、
雨水が少しずつ内部へ侵入することがあります。
雨漏りが発生すると、
- 天井
- 壁
- 下地材
などにも影響が出る可能性があります。
下地の腐食につながる
木造住宅の場合、
内部へ侵入した雨水によって木材が傷むことがあります。
腐食が進行すると、
補修範囲が広がり工事費用も高額になりやすくなります。
修繕費が大きくなる
劣化初期なら、
- トップコート塗り替え
- 部分補修
だけで済むこともあります。
しかし放置すると、
- 防水工事全面やり直し
- 下地補修
- 雨漏り修理
などが必要になることがあります。

防水工事は早めに対応した方が結果的に安く済むケースが多いです。
ベランダ防水工事で失敗しない業者選びのポイント
ベランダ防水工事は専門性が高い工事です。
そのため、
「どの業者へ依頼しても同じ」とは言えません。
施工内容によって耐久性や仕上がりに差が出ることもあります。
ここでは、防水工事で失敗しないために確認したいポイントを紹介します。
防水工事の施工実績があるか確認する
まず確認したいのが施工実績です。
防水工事は、
- 塗装業者
- リフォーム会社
- 防水専門業者
などが対応しています。
その中でも、
防水工事の実績が豊富な業者を選ぶ方が安心です。
施工事例が公開されている場合は、
- 工事内容
- 写真
- 実績件数
なども確認してみましょう。
工法の説明をしてくれる業者を選ぶ
良い業者は、
なぜその工法を提案するのか説明できます。
例えば、
- FRP防水が適している理由
- ウレタン防水を選ぶ理由
- 補修だけで済む理由
などです。

メリットだけでなくデメリットも説明してくれる業者は信頼しやすいです。
逆に、
「とにかく全部やり替えましょう」
だけの説明には注意が必要です。
見積書の内容が詳しいか確認する
見積書も重要なチェックポイントです。
例えば、
- 防水工法名
- 面積
- 使用材料
- 下地補修の有無
などが明記されているか確認しましょう。
「防水工事一式」
だけの見積書では内容が分かりません。
後から追加費用が発生するリスクもあります。
相場より極端に安い業者に注意する
費用は安い方が魅力的に見えます。
しかし、
相場より極端に安い場合は注意が必要です。
例えば、
- 材料費を削る
- 必要な工程を省略する
- 下地補修を行わない
などのリスクがあります。
これは外壁塗装と同じです。
関連記事:
安すぎる外壁塗装業者は危険?職人が本音で解説(No.30)
保証内容も確認しておこう
防水工事では保証も重要です。
業者によって、
- 保証年数
- 保証範囲
- 対応条件
が異なります。
工事後にトラブルが発生した場合のためにも、契約前に確認しておくと安心です。
ベランダ防水工事は複数社の見積もり比較がおすすめ
防水工事の見積もりは、
業者によって金額が大きく異なることがあります。
例えば、
同じベランダでも、
- 工法
- 下地補修内容
- 使用材料
によって数万円以上差が出ることもあります。
そのため、
1社だけで決めるのではなく、複数社を比較することが大切です。
相場を把握しやすくなる
複数社へ依頼すると、
適正価格が見えてきます。
例えば、
A社:12万円
B社:18万円
C社:28万円
だった場合、
なぜ差が出ているのか比較できます。
結果として、
高すぎる見積もりや安すぎる見積もりを見抜きやすくなります。
提案内容を比較できる
金額だけでなく、
提案内容も重要です。
実際には、
- トップコートのみで良い
- ウレタン防水が必要
- FRP防水をやり直すべき
など、業者によって判断が異なることもあります。
比較することで、
自宅に最適な工事内容を判断しやすくなります。
まとめ
ベランダ防水工事の費用相場は、
一般的に5万〜30万円程度が目安です。
採用する工法によって費用は異なり、
- FRP防水
- ウレタン防水
- シート防水
が代表的な工法です。
また、
- ひび割れ
- 膨れ
- 色あせ
- 水たまり
- 雨漏り
などは防水劣化のサインです。
これらを放置すると、
- 雨漏り
- 下地腐食
- 高額な修繕費
につながる可能性があります。

防水工事は雨漏りしてからではなく、劣化サインが出た段階で検討するのがおすすめです。
住宅を長持ちさせるためにも、ベランダの状態が気になる場合は早めに確認し、必要に応じて専門業者へ相談してみましょう。

この記事を書いた人
地方生活サポートハウス編集部
地方暮らしや住宅メンテナンス、
空き家管理に関する情報を発信しています。
実体験や専門家監修をもとに、
分かりやすい情報提供を心がけています。

