コーキング打ち替えの費用相場はいくら?増し打ちとの違いも解説

コーキング打ち替えの費用相場と増し打ちとの違いを解説したアイキャッチ画像 住宅メンテナンス

外壁のコーキングにひび割れや隙間を見つけると、「打ち替えにはいくらかかるのか」「増し打ちではだめなのか」と迷う方も多いのではないでしょうか。

コーキングの補修費用は、施工する長さだけでなく、既存材を撤去するか、足場が必要か、サイディング目地とサッシ周辺のどちらを施工するかによって変わります。

一部分だけなら数万円程度で補修できることがありますが、2階建て住宅の目地全体を打ち替える場合は、足場を含めて30万〜70万円程度になることもあります。

塗装職人
塗装職人

また、劣化したコーキングの上へ新しい材料を重ねる増し打ちは、打ち替えより安くなりやすい一方、
既存材の状態や目地の深さによっては十分な耐久性を確保できません。

工事内容費用の目安
打ち替えの施工単価1,000〜2,000円/m程度
増し打ちの施工単価600〜1,300円/m程度
既存コーキングの撤去費300〜700円/m程度
一部分の打ち替え2万〜8万円程度
一軒家全体の打ち替え15万〜40万円程度
一軒家全体の増し打ち10万〜30万円程度
サッシ周辺の部分補修3万〜15万円程度
足場代15万〜30万円程度
外壁塗装と同時施工塗装費用に10万〜35万円程度加算
上記は一般的な戸建住宅を想定した目安であり、公的機関や材料メーカーが定める一律の料金ではありません。

実際の費用は、施工距離、目地の幅と深さ、使用材料、既存材の撤去しやすさ、建物の高さ、足場、地域などによって変わります。

サイディング同士の縦目地は、劣化した既存材を撤去する「打ち替え」が基本的な選択肢です。

一方、サッシ周辺や入隅などは、外壁の構造や防水処理を確認したうえで増し打ちが選ばれることがあります。

ただし、「目地は打ち替え、サッシは必ず増し打ち」と一律に決められるわけではありません。

既存コーキングの接着状態、目地の深さ、防水紙や防水テープを傷つける可能性などを確認して施工方法を決めます。

この記事では、コーキング打ち替えの費用相場、増し打ちとの違い、部位ごとの判断基準、施工手順、外壁塗装と同時に行うメリット、見積書の確認ポイントを解説します。

💡 記事後半では、おすすめの「外壁塗装見積もり比較サービス」も紹介しています。

記事監修者である塗装職人のイラスト

この記事の監修者

外壁塗装職人(監修者)
・職人歴12年の現役塗装職人
・施工経験:戸建て・マンション・工場・店舗
・専門分野:外壁塗装・屋根塗装・防水工事・シーリング工事

これまで多数の現場で施工・現地調査・見積もりを担当。
本記事では実際の施工経験と現場知識をもとに解説しています。

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  1. コーキングとシーリングは何が違う?
  2. 外壁コーキングの役割
  3. コーキング打ち替えの費用相場
    1. 一部分だけ打ち替える費用:2万〜8万円
    2. 一軒家全体を打ち替える費用:15万〜40万円
    3. 足場を含む総額:30万〜70万円程度
  4. 打ち替えと増し打ちの違い
    1. 打ち替えとは
    2. 増し打ちとは
  5. 打ち替えが向いているケース
  6. 増し打ちが選ばれるケース
  7. サイディング目地は打ち替えを検討する
  8. サッシ周辺は増し打ちになることがある
  9. コーキングの劣化症状
    1. 表面のひび割れ
    2. コーキング中央の破断
    3. 外壁との間に隙間がある
    4. 肉やせ・硬化
  10. コーキング打ち替えの施工手順
    1. 既存コーキングを撤去する
    2. 接着面を清掃する
    3. バックアップ材・ボンドブレーカーを確認する
    4. プライマーを塗布する
    5. 新しいコーキング材を充填する
  11. 使用するコーキング材の種類
  12. コーキングの上から塗装する先打ちと後打ち
    1. 先打ちの特徴
    2. 後打ちの特徴
  13. 外壁塗装とコーキングを同時に行うメリット
    1. 無料で見積もりを比較したい方へ
  14. コーキング打ち替え費用が高くなる原因
    1. 施工距離が長い
    2. 目地が広い・深い
    3. 既存材を撤去しにくい
    4. 足場が必要になる
    5. 高耐久型の材料を使用する
    6. サイディング補修も必要になる
  15. コーキング打ち替えの見積書で確認するポイント
  16. コーキングの打ち替えをDIYするのはおすすめしない
  17. 新築から間もない場合は施工会社へ相談する
  18. コーキング工事業者を選ぶポイント
  19. コーキング打ち替えに関するよくある質問
    1. コーキングの打ち替えは何年ごとに必要ですか?
    2. ひび割れがあればすぐ打ち替えるべきですか?
    3. 打ち替えと増し打ちはどちらが長持ちしますか?
    4. サッシ周辺は必ず増し打ちですか?
    5. 目地だけ打ち替えて外壁塗装をしなくても大丈夫ですか?
    6. 外壁塗装だけでコーキングのひび割れは直りますか?
    7. コーキング工事には足場が必要ですか?
    8. コーキングの色は選べますか?
    9. 高耐久コーキングを使えば塗装より長持ちしますか?
    10. 火災保険でコーキングを補修できますか?
  20. まとめ
  21. おすすめの外壁塗装見積もりサービス

コーキングとシーリングは何が違う?

住宅の外壁工事では、「コーキング」と「シーリング」という2つの言葉が使われます。

厳密な用語の使い方に違いが見られることはありますが、現在の建築現場では、外壁材やサッシ周辺の隙間へ充填する弾性材料を指して、ほぼ同じ意味で使われることが一般的です。

積水フーラーのシーリング材に関する解説でも、建築現場ではコーキングとシーリングが同義語として使われることが多いと説明されています。

この記事では、検索時に使われることが多い「コーキング」を中心に表記し、技術的な説明では「シーリング」も使用します。

外壁コーキングの役割

外壁コーキングが雨水の侵入を防ぎ、目地の動きを吸収して隙間を塞ぐ役割を示した画像

外壁のコーキングには、主に次の役割があります。

  • 外壁材の継ぎ目から雨水が入りにくくする
  • サッシや配管周辺の隙間を塞ぐ
  • 外壁材の膨張・収縮による動きを吸収する
  • 地震や風による建物の動きを緩和する
  • 外壁材同士がぶつかるのを防ぐ
  • 目地部分の外観を整える

ケイミューのシーリング材に関する案内でも、シーリングは外壁の動きを吸収・緩和する緩衝材として働き、防水や美観維持にも関係すると説明されています。

外壁の内側には透湿防水シートなどの二次防水がありますが、表面のコーキングを放置してよいわけではありません。

目地から雨水が入り続けると、サイディングの切断面や裏面が吸水し、反り、ひび割れ、固定部の劣化などにつながる可能性があります。

コーキング打ち替えの費用相場

外壁コーキングの打ち替え費用相場を、施工内容と単価目安で示した図解画像。

コーキングの打ち替え費用は、施工距離と1m当たりの単価を基に計算されることが一般的です。

見積書では、新しい材料を充填する費用だけでなく、既存材の撤去費が別項目になっていることがあります。

項目単価の目安
既存コーキングの撤去300〜700円/m
プライマー・新規充填・仕上げ700〜1,500円/m
撤去を含む打ち替え1,000〜2,000円/m
増し打ち600〜1,300円/m
バックアップ材・目地底の調整状態により別途
高所・狭小部の作業状態により別途

例えば、打ち替え単価が1,500円/mで施工距離が150mなら、単純計算では22万5,000円です。

ただし、実際には次の費用が加わる可能性があります。

  • 足場・飛散防止シート
  • 高所作業費
  • サッシ・換気口・配管周辺の施工費
  • 劣化したバックアップ材の交換
  • サイディングの欠け・反りの補修
  • 養生・清掃・廃材処分
  • 現場管理・材料運搬などの諸経費

単価だけで判断せず、施工する場所、長さ、工法、使用材料をそろえて比較しましょう。

一部分だけ打ち替える費用:2万〜8万円

外壁コーキングの部分打ち替えと費用目安を示したガイド画像

玄関周辺や1階部分など、足場を使わず安全に作業できる場所なら、2万〜8万円程度で部分補修できる場合があります。

施工距離が短くても、業者の出張費、最低工事料金、養生費などがかかるため、1m当たりの単価だけでは計算できません。

一部分だけ劣化しているように見えても、同じ時期に施工されたほかの目地も硬化・収縮している可能性があります。

部分補修を依頼する際も、建物全体のコーキングを点検してもらいましょう。

一軒家全体を打ち替える費用:15万〜40万円

一軒家全体のコーキング打ち替え費用と施工距離に影響する箇所を示した画像

窯業系サイディング住宅の目地全体を打ち替える場合は、15万〜40万円程度が目安です。

施工距離は、建物の大きさだけでなく、次の条件でも変わります。

  • サイディングの幅と張り方
  • 建物の凹凸
  • 出隅・入隅の数
  • 窓や玄関の数
  • ベランダ・下屋の形状
  • 換気口・配管・設備の数

「30坪だから何m」と一律に決めるのではなく、現地調査や図面から施工距離を確認してもらいましょう。

足場を含む総額:30万〜70万円程度

外壁コーキング工事と足場設置を行う住宅の総額目安を示した画像

2階建て住宅の目地全体を施工する場合は、安全性と施工品質を確保するため、足場を設置することが一般的です。

コーキング工事が15万〜40万円、足場代が15万〜30万円なら、総額は30万〜70万円程度になります。

高所部分だけをはしごで施工すると、既存材の撤去、清掃、プライマー塗布、仕上げを安定して行いにくくなります。

足場代を抑えるためにも、外壁塗装と同じ時期に行う方法がよく選ばれます。

打ち替えと増し打ちの違い

外壁コーキングの打ち替えと増し打ちについて、施工方法と仕上がりの違いを比較した画像
比較項目打ち替え増し打ち
施工方法既存材を撤去して新しく充填する既存材を残して上から充填する
費用高くなりやすい安くなりやすい
新しい材料の厚み確保しやすい既存目地の状態に左右される
既存材の劣化撤去できる内部に残る
向いている場所サイディングの伸縮目地など撤去が難しい箇所や状態のよい目地
注意点撤去時に周辺を傷つけない技術が必要厚み不足や早期剥離に注意

打ち替えとは

打ち替えは、古いコーキングを可能な範囲で撤去し、目地を清掃してから新しい材料を充填する方法です。

既存材の劣化部分を取り除けるため、新しいコーキングに必要な厚みと接着面を確保しやすくなります。

特に、建物の動きを吸収するサイディング同士の縦目地では、打ち替えが検討されます。

住宅紛争処理技術関連資料集のシーリング再充填工法でも、既存シーリング材を撤去し、被着面の清掃、プライマー処理、新しいシーリング材の充填を行う流れが示されています。

増し打ちとは

増し打ちは、既存コーキングを残したまま、その上から新しい材料を充填する方法です。

撤去作業が少ないため、打ち替えより工期と費用を抑えやすいのが特徴です。

ただし、既存材が剥がれていたり、硬化して動きに追従できなかったりすると、その上へ新しい材料を重ねても長持ちしない可能性があります。

増し打ちを行うには、次の条件を確認する必要があります。

  • 既存材が外壁へ十分に接着している
  • 既存材が大きく破断・欠落していない
  • 新しい材料に必要な厚みを確保できる
  • 既存材と新しい材料の相性に問題がない
  • 雨漏りの原因が目地内部に残っていない
  • 外壁の構造上、増し打ちが適している

安いという理由だけで、すべての目地を増し打ちにするのは避けましょう。

打ち替えが向いているケース

次のような状態では、増し打ちより打ち替えが適している可能性があります。

  • コーキング中央が大きく割れている
  • 外壁との接着面が剥がれている
  • コーキングが硬くなり弾力を失っている
  • 目地から材料が欠落している
  • 目地の奥が見えている
  • サイディングの縦目地を全面補修する
  • 過去の増し打ちが剥がれている
  • 外壁塗装と同時に長期的な補修を行いたい

既存材が広範囲で劣化している場合は、表面だけ新しくしても、古い材料ごと剥がれる可能性があります。

打ち替えによって既存材を除去し、目地の深さや下地を確認してから施工する方が適しています。

増し打ちが選ばれるケース

増し打ちは、主に次のようなケースで検討されます。

  • 既存コーキングの接着状態がよい
  • 表面劣化が比較的軽い
  • 新しい材料の厚みを確保できる
  • 既存材の完全撤去が難しい
  • 撤去によって周囲の防水部材を傷つける可能性がある
  • サッシ周辺や入隅などで施工仕様上適している

ただし、増し打ちできるかどうかは、目視だけで判断できないことがあります。

既存材を押したときの弾力、外壁との接着、目地の深さ、施工されている防水部材などを確認してもらいましょう。

見積書に「コーキング全面施工」とだけ書かれている場合は、打ち替えと増し打ちの場所を分けて記載してもらいましょう。

サイディング目地は打ち替えを検討する

サイディング縦目地のコーキング打ち替えと、ボンドブレーカー・バックアップ材による二面接着を示した画像

窯業系サイディング同士の縦目地は、温度や湿度、地震、風などによる外壁材の動きを吸収する伸縮目地です。

このような目地では、コーキングの左右を外壁材へ接着させ、目地底へは接着させない二面接着が採用されます。

住宅紛争処理技術関連資料集でも、サイディングやALCパネルの伸縮目地について、二面接着のシーリングが防水対策の例として示されています。

目地底へも接着する三面接着になると、外壁材が動いたときにコーキングが伸縮しにくくなり、中央の破断や接着面の剥離につながる可能性があります。

打ち替え時には、次の部材を確認します。

  • 目地底へ施工されたボンドブレーカー
  • 目地の深さを調整するバックアップ材
  • サイディング端部の欠け・吸水
  • 目地幅が狭くなっていないか
  • 外壁材に反り・浮きがないか
  • 適合するプライマーとコーキング材

古い材料を引き抜いて新しい材料を入れるだけではなく、目地の構造を整えることが重要です。

サッシ周辺は増し打ちになることがある

サッシ周辺のコーキングで、増し打ちが可能な状態と打ち替え・雨漏り調査が必要な状態を比較した画像

窓やドアのサッシ周辺には、外壁との隙間を塞ぐためコーキングが施工されています。

サッシ周辺では、既存材を深く撤去すると、防水テープ、防水紙、サッシ周辺の部材などを傷つける可能性があります。

そのため、既存材が十分に接着しており、新しい材料の厚みを確保できる場合は、増し打ちが選ばれることがあります。

一方、次の状態では打ち替えや、周辺部材を含む補修が必要になる可能性があります。

  • サッシとコーキングの間に隙間がある
  • コーキングが広範囲で欠落している
  • サッシ周辺から雨漏りしている
  • 外壁材やモルタルにもひび割れがある
  • 防水テープや防水紙の施工不良が疑われる
  • 過去の補修後も同じ場所から漏水している

サッシ周辺からの雨漏りは、表面のコーキングだけが原因とは限りません。

外壁内部の防水テープや防水紙に問題がある場合は、コーキングを重ねても雨漏りが止まらない可能性があります。

コーキングの劣化症状

外壁コーキングのひび割れ・破断・剥離・肉やせ・硬化・欠落などの劣化症状を示した画像
劣化症状確認すること
細かなひび割れ表面だけか内部まで割れているか
中央の破断目地の動きや厚み不足がないか
外壁との剥離プライマー・接着面・外壁端部の状態
肉やせ目地の深さと材料の収縮
硬化弾力が残っているか
欠落目地内部へ雨水が入っていないか
変色・汚れ表面だけの変化か性能低下を伴うか
べたつき材料の劣化や塗料との相性

表面のひび割れ

紫外線や温度変化などの影響を受けると、コーキング表面に細かなひび割れが生じることがあります。

表面だけの軽い変化で直ちに雨漏りするとは限りませんが、劣化が進むと内部まで割れる可能性があります。

ひび割れの深さや、ほかの目地にも同じ症状があるか確認してください。

コーキング中央の破断

コーキングの中央が縦に裂けている場合は、材料が建物や外壁材の動きに追従できなくなっている可能性があります。

主な原因には、経年劣化、材料の厚み不足、三面接着、目地幅不足などが考えられます。

破断部分だけへ材料を塗るのではなく、既存材を撤去して目地の状態を確認した方がよいでしょう。

外壁との間に隙間がある

コーキングとサイディングの間に隙間が生じている状態は、接着面の剥離です。

プライマーの塗り不足、施工面の汚れや水分、材料の不適合、外壁材の動きなどが関係している可能性があります。

上から増し打ちしても、既存材ごと剥がれる可能性があるため、打ち替えを検討します。

肉やせ・硬化

コーキングが収縮し、目地が深く見える状態を肉やせと呼ぶことがあります。

また、指で軽く押してもほとんど弾力がない場合は、材料が硬化している可能性があります。

外見上は大きく割れていなくても、外壁の動きに追従できない状態では補修時期を迎えていることがあります。

コーキング打ち替えの施工手順

外壁コーキングの劣化確認から撤去、清掃、プライマー塗布、新規充填・仕上げまでの手順を示した画像
  1. 施工箇所と劣化状態を確認する
  2. 必要に応じて足場を設置する
  3. 既存コーキングの両端へ切り込みを入れる
  4. 古いコーキングを撤去する
  5. 接着面に残った材料や汚れを除去する
  6. バックアップ材・ボンドブレーカーを確認する
  7. 周辺をマスキングテープで養生する
  8. 接着面へ専用プライマーを塗る
  9. 新しいコーキング材を充填する
  10. ヘラで押さえて表面を仕上げる
  11. マスキングテープを外して硬化させる

コーキング打ち替えの施工手順のポイントを見ていきます。

既存コーキングを撤去する

カッターなどで既存材の両側へ切り込みを入れ、外壁材を傷つけないように撤去します。

表面部分だけを切り取り、目地の奥へ古い材料を厚く残すと、新しい材料の厚みを確保できない可能性があります。

一方、無理に深く切ると、ボンドブレーカー、防水紙、防水テープなどを傷つけるおそれがあります。

撤去できる範囲と、目地内部の構造を確認しながら作業する必要があります。

接着面を清掃する

古いコーキングの残り、ほこり、汚れ、水分などがあると、新しい材料が十分に接着しない可能性があります。

接着面を清掃し、乾燥した状態を確認してから次の工程へ進みます。

バックアップ材・ボンドブレーカーを確認する

サイディングの伸縮目地では、目地底へ新しいコーキングを接着させないため、バックアップ材やボンドブレーカーを使用します。

バックアップ材には、目地の深さを調整し、コーキングの形状を整える役割もあります。

既存材の撤去時にバックアップ材が外れたり傷んだりした場合は、必要に応じて交換します。

プライマーを塗布する

プライマーは、外壁材とコーキング材の接着を助ける下塗り材です。

使用するコーキング材と外壁材に適したプライマーを選び、接着面へ塗布します。

塗り忘れや塗布量不足があると、外壁との接着面から剥離する可能性があります。

新しいコーキング材を充填する

目地の奥に空洞が残らないよう、新しい材料を連続して充填します。

充填後はヘラで押さえ、接着面へ材料を密着させながら表面を整えます。

施工後は、材料ごとに定められた時間を確保し、雨や強い力が加わらないように養生します。

使用するコーキング材の種類

外壁用コーキング材の種類と、使用場所・塗装適合性の違いを比較した画像

外壁用コーキング材には複数の種類があり、施工する場所や塗装の有無に応じて使い分けます。

材料の種類主な特徴
変成シリコーン系外壁やサッシ周辺に使われ、上から塗装できる製品が多い
ポリウレタン系塗装との相性に配慮した製品があるが、露出使用では耐候性に注意
シリコーン系耐水・耐候性が高い一方、一般的な塗装が密着しにくい
ポリサルファイド系建築目地に使われるが、用途と塗装適合性の確認が必要
高耐久型シーリング材長期耐久を想定した製品があるが、施工仕様と組み合わせが重要

住宅のサイディング目地では、変成シリコーン系などが使用されます。

ただし、同じ変成シリコーン系でも、製品ごとに耐候性、塗装適合性、適用下地が異なります。

見積書では、単に「高耐久コーキング」と書いてもらうのではなく、メーカー名と正式な商品名を確認しましょう。

積水フーラーの材料比較でも、変成シリコーン系、シリコーン系、ウレタン系では、耐候性や塗装適合性などが異なると説明されています。

浴室やキッチンで使用するシリコーン系コーキングを、自己判断で外壁塗装部分へ使用しないでください。上から塗料が密着しにくく、周囲の塗装へ影響する場合があります。

コーキングの上から塗装する先打ちと後打ち

外壁塗装におけるコーキングの先打ちと後打ちの施工順序を比較した画像

外壁塗装とコーキング工事を同時に行う場合は、塗装前にコーキングを施工する「先打ち」と、塗装後に施工する「後打ち」があります。

施工方法主な特徴
先打ちコーキング施工後に外壁塗料で覆う
後打ち外壁塗装後にコーキングを露出させて仕上げる

先打ちの特徴

先打ちは、新しいコーキングの上から外壁塗料を塗る方法です。

コーキングが塗膜で覆われるため、紫外線や汚れの影響を抑えやすくなります。

一方、柔らかいコーキングの動きへ塗膜が追従できず、表面の塗膜だけがひび割れることがあります。

コーキング材と塗料の相性が悪いと、べたつき、変色、塗膜の密着不良などが発生する可能性もあります。

後打ちの特徴

後打ちは、外壁塗装を終えた後にコーキングを施工する方法です。

コーキング表面へ塗膜がないため、目地の動きを塗膜が妨げにくくなります。

一方、コーキングが紫外線や雨へ直接さらされるため、露出使用に適した耐候性のある材料を選ぶ必要があります。

先打ちと後打ちのどちらが適切かは、外壁材、塗料、コーキング材、メーカー仕様などによって異なります。

「どちらの方が必ず長持ちする」と決めず、使用する商品同士の適合性を確認しましょう。

外壁塗装とコーキングを同時に行うメリット

コーキングの打ち替えと外壁塗装を同時に行うと、足場を共用できます。

別々の時期に施工すると、それぞれの工事で15万〜30万円程度の足場代が必要になる可能性があります。

同時施工には、次のメリットがあります。

  • 足場を一度で済ませやすい
  • 外壁全体の劣化を同時に確認できる
  • コーキング補修跡の色を外壁塗装で整えられる
  • 塗料とコーキング材の耐久性をそろえやすい
  • サイディングのひび割れや反りも補修できる
  • 工事中の養生や近隣対応をまとめやすい

ただし、外壁塗装の時期までコーキング補修を待ってよいとは限りません。

目地が欠落している、サイディングの切断面が露出している、雨漏りがある場合は、塗装時期を待たず早めに補修を検討してください。

無料で見積もりを比較したい方へ

ここまで読んで、「自宅のコーキングは打ち替えが必要なのか」「外壁塗装と同時に行うといくらになるのか」と気になった方も多いのではないでしょうか。

コーキング工事は、同じ住宅でも、施工距離、打ち替えと増し打ちの範囲、使用材料によって見積金額が変わります。

1社だけで決めず、2〜3社へ同じ箇所の点検を依頼し、工法と見積金額を比較しましょう。

▼ 比較しやすい見積もりサービスはこちら ▼

コーキング打ち替え費用が高くなる原因

施工距離が長い

サイディングの幅が狭く、建物の凹凸や窓が多い住宅は、コーキングの施工距離が長くなります。

見積書では「一式」ではなく、施工距離をm単位で記載してもらいましょう。

目地が広い・深い

目地の幅や深さが大きいほど、使用するコーキング材の量が増えます。

目地が深すぎる場合は、バックアップ材を入れて適切な深さへ調整することがあります。

反対に、目地が狭すぎる場合は、必要な材料量や伸縮幅を確保できず、補修方法の検討が必要です。

既存材を撤去しにくい

古いコーキングが目地へ強く残っている場合や、過去に複数回増し打ちされている場合は、撤去に時間がかかります。

外壁材を傷つけず、接着面を整える手間が増えるため、撤去費が高くなる可能性があります。

足場が必要になる

2階部分や高所の目地を施工する場合は、足場代として15万〜30万円程度が加わる可能性があります。

隣家との間が狭い、カーポートやベランダがある、3階建てなどの条件では、足場代がさらに高くなることがあります。

高耐久型の材料を使用する

耐候性を高めた高耐久型コーキング材は、一般的な製品より材料費が高くなる傾向があります。

ただし、高耐久型という名称だけで選ばず、メーカー名、商品名、適用外壁、露出・塗装の条件を確認しましょう。

外壁塗料が長寿命でも、コーキングが先に劣化すると再び足場が必要になるため、両者のメンテナンス周期をそろえることも大切です。

サイディング補修も必要になる

コーキングを撤去した際に、サイディングの端部が欠けていたり、吸水して崩れていたりすることがあります。

外壁材の補修、再固定、部分交換が必要になると、追加費用が発生します。

追加工事を行う前に、写真、補修方法、金額を提示してもらいましょう。

コーキング打ち替えの見積書で確認するポイント

確認項目チェックする内容
施工場所サイディング目地・サッシ・入隅など
施工方法打ち替えか増し打ちか
施工距離場所ごとのm数
撤去費打ち替え単価に含まれるか
使用材料メーカー名・正式な商品名
プライマー材料と外壁に適した製品か
目地底バックアップ材・ボンドブレーカーの扱い
施工時期外壁塗装の前か後か
足場面積・単価・必要な理由
下地補修サイディングの欠けや反りを含むか
追加工事発生条件・単価・承認方法
保証対象となる症状・期間・免責事項

見積書が「シーリング工事一式」とだけなっている場合は、工事内容を比較できません。

少なくとも、次のように分けて記載してもらいましょう。

  • サイディング目地の打ち替え:○m
  • サッシ周辺の増し打ち:○m
  • 既存材撤去:○m
  • 使用するコーキング材の商品名
  • バックアップ材の交換
  • 足場・養生・廃材処分

打ち替え単価が安く見えても、撤去費、プライマー、養生、廃材処分などが別途になっている場合があります。

項目ごとの単価ではなく、必要な工事をすべて含めた総額で比較してください。

コーキングの打ち替えをDIYするのはおすすめしない

ホームセンターでは、コーキングガンや外壁用の補修材が販売されています。

しかし、外壁目地の全面打ち替えを自分で行うのはおすすめできません。

DIYでは、次の問題が起こる可能性があります。

  • 外壁材や防水紙をカッターで傷つける
  • 古い材料を十分に撤去できない
  • 接着面の清掃や乾燥が不十分になる
  • プライマーを塗り忘れる
  • 三面接着になり目地の動きへ追従できない
  • 必要な厚みを確保できない
  • 材料の選択を誤り塗装が密着しない
  • 充填内部に空洞が残る
  • 脚立やはしごから転落する

目地の表面へ補修材を薄く塗るだけでは、一時的に見た目が整っても、外壁材の動きに追従できない可能性があります。

自分で行うのは、安全な場所から写真を撮り、ひび割れや隙間の変化を記録する範囲にとどめましょう。

2階部分のコーキングを確認するため、脚立やはしごへ上るのは避けてください。足元が不安定な状態でカッターやコーキングガンを使用すると、転落やけがにつながります。

新築から間もない場合は施工会社へ相談する

新築から短期間でコーキングが大きく剥がれたり、目地から雨漏りしたりしている場合は、別の業者へ補修を依頼する前に、住宅会社や工務店へ連絡しましょう。

施工時の材料選定、プライマー、目地寸法、外壁材の固定などに問題がある可能性もあります。

施工会社へ連絡する際は、次の資料を用意してください。

  • 住宅の引き渡し日が分かる書類
  • 外壁材とコーキング材の仕様書
  • 劣化部分の写真
  • 症状に気づいた時期
  • 隙間やひび割れが広がった記録
  • 雨漏りの有無
  • 過去の補修履歴

すべてのコーキング劣化が法律上の保証対象になるわけではありませんが、先に自己負担で補修すると、施工会社が原因を確認しにくくなることがあります。

コーキング工事業者を選ぶポイント

コーキング工事では、価格だけでなく、目地の構造と材料の相性を判断できる業者を選ぶことが大切です。

  • 窯業系サイディングの施工実績がある
  • 打ち替えと増し打ちの場所を説明する
  • 施工距離をm単位で測定する
  • 既存材の劣化状態を写真で提示する
  • バックアップ材やボンドブレーカーを確認する
  • 使用材料の商品名を見積書へ記載する
  • プライマーの必要性を説明できる
  • 外壁塗料との相性を確認する
  • サイディングの反りや欠けも点検する
  • 施工前後の写真を残してくれる
  • 追加工事前に写真と金額を提示する
  • 工事保証を書面で確認できる

すべての目地を安い増し打ちだけで済ませる業者にも、状態を確認せず全面打ち替えを勧める業者にも注意が必要です。

2〜3社へ同じ施工範囲で見積もりを依頼し、工法、使用材料、施工距離、足場、保証を比較しましょう。

国民生活センターも、突然訪問して住宅の不具合を指摘し、修理契約を急がせる点検商法に注意を呼びかけています。

訪問業者から「目地からすぐ雨漏りする」「今日契約すれば足場代を無料にする」と言われても、その場で契約しないようにしましょう。

コーキング打ち替えに関するよくある質問

コーキングの打ち替えは何年ごとに必要ですか?

一律の年数で判断することはできません。

材料の種類、紫外線、方角、目地の動き、施工品質などによって劣化時期が変わります。

一般的なシーリングでは、10年前後でひび割れや色あせなどが見られる例がありますが、高耐久型の製品では異なるメンテナンス計画が示されることもあります。

年数だけでなく、破断、剥離、肉やせ、硬化などの症状を確認してください。

ひび割れがあればすぐ打ち替えるべきですか?

表面だけの細かなひび割れで、接着面と内部に問題がなければ、直ちに雨漏りするとは限りません。

中央まで破断している、外壁との間に隙間がある、材料が欠落している場合は、早めに点検を依頼しましょう。

打ち替えと増し打ちはどちらが長持ちしますか?

一般的には、既存材を撤去して必要な厚みを確保できる打ち替えの方が、補修条件を整えやすくなります。

ただし、打ち替えでも材料選定やプライマー、目地底処理が不適切なら長持ちしません。

増し打ちも、既存材が健全で十分な厚みを確保できる場所では選択肢になります。

サッシ周辺は必ず増し打ちですか?

必ず増し打ちになるわけではありません。

既存材の接着状態、目地の深さ、外壁材、防水テープや防水紙への影響などを確認して、打ち替えか増し打ちかを判断します。

目地だけ打ち替えて外壁塗装をしなくても大丈夫ですか?

外壁塗膜が健全であれば、コーキングだけを補修できる場合があります。

ただし、外壁全体に色あせ、チョーキング、塗膜剥がれがある場合は、足場を共用して塗装も行う方が効率的なことがあります。

外壁塗装だけでコーキングのひび割れは直りますか?

外壁塗料を塗るだけでは、破断・剥離したコーキングを適切に直すことはできません。

塗装前または塗装後に、目地の状態に合った打ち替え・増し打ちを行う必要があります。

コーキング工事には足場が必要ですか?

1階の一部分など、安全に作業できる場所なら足場が不要な場合があります。

2階建て住宅の目地全体を施工する場合は、既存材の撤去、清掃、充填、仕上げを安定して行うため、足場が必要になることが一般的です。

コーキングの色は選べますか?

製品によって複数の色が用意されています。

後打ちで露出させる場合は、外壁に近い色や目地を引き締める色などから選びます。

先打ちで上から塗装する場合も、塗料との相性や将来のひび割れの見え方を考えて色を選ぶことがあります。

高耐久コーキングを使えば塗装より長持ちしますか?

高耐久型製品の中には、一般的な製品より長い耐久性を想定したものがあります。

ただし、実際の耐久性は、目地幅、厚み、外壁の動き、プライマー、施工環境などにも左右されます。

商品名だけでなく、メーカーの施工仕様と保証条件を確認しましょう。

火災保険でコーキングを補修できますか?

経年劣化したコーキングの打ち替えは、一般的に火災保険の対象になりません。

台風や飛来物によって外壁が破損し、その修理に伴ってコーキングの再施工が必要になった場合は、契約内容によって対象になる可能性があります。

補償の可否は修理業者ではなく、加入している保険会社が判断します。

まとめ

コーキングの打ち替え費用は、施工する長さ、撤去の有無、使用材料、足場によって変わります。

工事内容費用相場
打ち替え1,000〜2,000円/m
増し打ち600〜1,300円/m
既存材の撤去300〜700円/m
一部分の打ち替え2万〜8万円
一軒家全体の打ち替え15万〜40万円
一軒家全体の増し打ち10万〜30万円
足場15万〜30万円
外壁塗装との同時施工塗装費用に10万〜35万円程度加算

サイディング同士の伸縮目地では、既存材を撤去して新しく充填する打ち替えが主な選択肢です。

サッシ周辺や入隅などでは、既存材の状態や防水部材への影響を確認したうえで、増し打ちが選ばれることがあります。

見積書では、次の項目を確認しましょう。

  • 打ち替えと増し打ちの施工場所
  • 場所ごとの施工距離
  • 既存材の撤去費が含まれているか
  • 使用するコーキング材の商品名
  • プライマーの商品と施工範囲
  • バックアップ材・ボンドブレーカーの扱い
  • 先打ちか後打ちか
  • 足場の面積と単価
  • 外壁材の補修が含まれているか
  • 追加工事の発生条件
  • 工事保証の対象と期間

最も安い見積もりが、必ずしも最もお得とは限りません。

増し打ちだけで安く見せていないか、必要な厚みを確保できるか、既存材の劣化を残したままにしないか確認してください。

2〜3社へ同じ範囲の点検を依頼し、工法、施工距離、材料、足場、保証まで比較してから業者を選びましょう。

おすすめの外壁塗装見積もりサービス

コーキング工事では、同じ住宅でも業者によって、打ち替えと増し打ちの範囲や使用材料が異なることがあります。

価格だけでなく、施工距離、既存材の撤去、プライマー、目地底処理、外壁塗装との相性まで確認することが大切です。

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この記事を書いた人

地方生活サポートハウス編集部
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