外壁塗装の見積もりを取ると、業者から「シリコン塗料」「ラジカル制御型塗料」「フッ素塗料」「無機塗料」など、複数のプランを提案されることがあります。
しかし、名称だけを見ても、どの塗料が自宅に合っているのか判断するのは簡単ではありません。
価格が高い塗料ほど長持ちする傾向はありますが、外壁材や既存塗膜に適合していなければ、期待していた性能を十分に発揮できない可能性があります。

また、同じ「シリコン塗料」でも、メーカーや商品、ラジカル制御技術の有無、水性・弱溶剤、1液・2液などによって特徴が異なります。
| 希望すること | 検討しやすい塗料 |
|---|---|
| 初期費用を抑えたい | ウレタン・シリコン系 |
| 費用と耐久性のバランスを取りたい | シリコン・ラジカル制御型 |
| 塗り替え回数を減らしたい | フッ素・無機系 |
| 汚れを目立ちにくくしたい | 低汚染性を備えた製品 |
| コケや藻を抑えたい | 防かび・防藻性を備えた製品 |
| 夏の表面温度上昇を抑えたい | 遮熱塗料 |
| サイディングの柄を残したい | クリヤー塗料を検討 |
| ひび割れに追従させたい | 外壁と下地に合った弾性・微弾性仕様 |
塗料選びでは、樹脂の種類だけでなく、外壁材、既存塗膜、劣化状態、下塗り材、施工仕様まで確認することが重要です。
耐久性を優先して無機塗料を選んでも、下地処理が不十分だったり、外壁に適合しない下塗り材を使ったりすれば、早期に剥がれる可能性があります。
💡 記事後半では、おすすめの「外壁塗装見積もり比較サービス」も紹介しています。
この記事では、外壁塗料の種類ごとの違い、費用と耐用年数の目安、水性・溶剤、1液・2液の違い、自宅に合う塗料の選び方を解説します。

この記事の監修者
外壁塗装職人(監修者)
・職人歴12年の現役塗装職人
・施工経験:戸建て・マンション・工場・店舗
・専門分野:外壁塗装・屋根塗装・防水工事・シーリング工事
これまで多数の現場で施工・現地調査・見積もりを担当。
本記事では実際の施工経験と現場知識をもとに解説しています。
外壁塗料は樹脂の種類だけでは選べない

外壁塗料は、塗膜を形成する樹脂の種類によって、アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素などに分類されます。
ただし、実際の塗料の性能は樹脂名だけで決まるわけではありません。
主に次の要素が組み合わさって、一つの製品が作られています。
- 塗膜を形成する樹脂
- 色を付ける顔料
- 塗料を塗りやすくする水や溶剤
- 防かび・防藻・低汚染などの添加剤
- ラジカルの発生や働きを抑える技術
- 硬化剤を混ぜる1液・2液などの仕様
例えば、同じシリコン系でも、一般的なシリコン塗料と、ラジカル制御技術を組み合わせた高耐候型シリコン塗料では、メーカーが示す期待耐用年数が異なることがあります。
そのため、「シリコンよりフッ素の方が必ずよい」「無機塗料ならすべて同じ性能」と単純に判断しないことが大切です。
見積書では塗料の種類だけでなく、メーカー名と正式な商品名まで確認しましょう。
外壁塗装に使われる主な塗料の種類

住宅の外壁塗装で使われる主な塗料は、次の6種類です。
| 塗料の種類 | 主な特徴 | 向いている方 |
|---|---|---|
| アクリル系 | 価格を抑えやすいが、現在の住宅外壁では選択肢が限られる | 短期間の保護や用途を限定したい方 |
| ウレタン系 | 密着性や柔軟性があり、細かな付帯部にも使われる | 初期費用を抑えたい方 |
| シリコン系 | 価格と耐久性のバランスを取りやすい | 標準的な塗料を選びたい方 |
| ラジカル制御型 | 塗膜劣化因子の発生や働きを抑える | 費用と耐候性を両立したい方 |
| フッ素系 | 高い耐候性を持つ製品が多い | 塗り替え周期を長くしたい方 |
| 無機・無機有機ハイブリッド系 | 高耐候・低汚染を重視した製品が多い | 長期的な維持費を重視する方 |
塗料には、このほかにも光触媒塗料、遮熱塗料、断熱塗料、クリヤー塗料などがあります。
これらはシリコンやフッ素と同じ樹脂分類ではなく、機能や仕上げ方に着目した呼び方であることがあります。
アクリル塗料の特徴

アクリル塗料は、アクリル樹脂を主成分とする塗料です。
比較的価格を抑えやすく、発色や扱いやすさに優れた製品があります。
一方、住宅外壁用の上塗り塗料としては、シリコンやラジカル制御型など、より耐候性を高めた製品が広く使われるようになっています。
アクリル塗料のメリット
- 材料価格を抑えやすい
- 色の選択肢が豊富な製品がある
- 短期間で塗り替える用途に使いやすい
- 内装や一部の部材で現在も使用される
アクリル塗料のデメリット
- 現在の高耐候型塗料と比べると塗り替え周期が短くなりやすい
- 足場代を含めると長期的な費用を抑えにくい
- 住宅外壁用として提案される製品が少ない
外壁全体へ使用する場合は、初期費用だけでなく、次回の塗り替え時期まで含めて比較しましょう。
ウレタン塗料の特徴

ウレタン塗料は、ウレタン樹脂を使用した塗料です。
塗膜に柔軟性があり、外壁だけでなく、雨どい、破風、雨戸、木部などの付帯部に使われることがあります。
以前は住宅外壁でも多く使われていましたが、現在は耐候性と価格のバランスから、シリコン系やラジカル制御型が提案される機会が増えています。
ウレタン塗料のメリット
- シリコン・フッ素系より初期費用を抑えやすい
- 細かな部材や複雑な形状にも使われる
- 製品によっては柔軟性や密着性を確保しやすい
ウレタン塗料のデメリット
- シリコン・フッ素・無機系より耐候性が低い傾向がある
- 外壁全体では次回の塗り替えが早くなる可能性がある
- 長期的には足場の設置回数が増える可能性がある
外壁へシリコン系、付帯部へウレタン系など、場所によって塗料を使い分ける見積もりもあります。
その場合は、外壁より付帯部の塗膜が先に劣化する可能性があるため、各部位の塗料と期待耐用年数を確認してください。
シリコン塗料の特徴

シリコン塗料は、住宅の外壁塗装で広く使われている塗料の一つです。
ウレタン系より耐候性を高めた製品が多く、フッ素や無機系より価格を抑えやすいため、費用と耐久性のバランスを取りやすい特徴があります。
ただし、「シリコン塗料」という名称だけでは、製品の性能を判断できません。
例えば、エスケー化研のクリーンマイルドシリコンでは期待耐用年数を12〜15年、エスケープレミアムシリコンでは14〜16年としています。
同じメーカーのシリコン系製品でも、樹脂やラジカル制御技術、1液・2液などの仕様によって塗り替え目安が異なります。
シリコン塗料のメリット
- 価格と耐候性のバランスを取りやすい
- 製品数が多く、外壁材に合う商品を選びやすい
- 水性・弱溶剤、1液・2液など選択肢が豊富
- 低汚染、防かび、防藻などの機能を備えた製品がある
シリコン塗料のデメリット
- 同じシリコン系でも品質と価格の幅が広い
- グレード名だけでは使用する製品を特定できない
- 高耐候型シリコンは一般的なフッ素系に近い価格になる場合がある
見積書に「シリコン塗料」としか書かれていない場合は、メーカー名、商品名、下塗り材、期待耐用年数を確認しましょう。
ラジカル制御型塗料の特徴

ラジカル制御型塗料は、塗膜の劣化を進める原因物質であるラジカルの発生や働きを抑える技術を採用した塗料です。
ラジカルは、塗料に含まれる酸化チタンなどが紫外線の影響を受けることで発生し、樹脂や塗膜を劣化させる原因の一つになります。
関西ペイントのアレスダイナミックシリーズでも、ラジカルの発生を抑える技術によって耐候性を高める仕組みが紹介されています。
注意したいのは、ラジカル制御型がシリコンやフッ素と同じ樹脂分類ではないことです。
シリコン樹脂をベースにラジカル制御技術を組み合わせた製品もあれば、無機成分やフッ素系の技術と組み合わせた製品もあります。
ラジカル制御型塗料のメリット
- 一般的なシリコン系以上の耐候性を期待できる製品がある
- フッ素・無機系より価格を抑えやすい製品がある
- 費用と塗り替え周期のバランスを取りやすい
- 水性・弱溶剤など複数の製品から選べる
ラジカル制御型塗料のデメリット
- 「ラジカル塗料」という名称だけでは樹脂や仕様が分からない
- 製品によって期待耐用年数と価格が異なる
- 外壁材や既存塗膜に合う下塗り材の選定が必要
見積もりでは、「ラジカル制御型だから長持ちする」という説明だけでなく、正式な商品名とメーカー資料を確認してください。
フッ素塗料の特徴

フッ素塗料は、フッ素樹脂を使用した高耐候型の塗料です。
紫外線や風雨による塗膜劣化に強い製品が多く、住宅だけでなく、長期的な耐候性が求められる建物にも使用されます。
関西ペイントの住宅向け塗料比較では、フッ素系製品の塗り替え目安として15〜18年の例が示されています。
フッ素塗料のメリット
- 耐候性が高い製品が多い
- 塗り替え周期を長くしやすい
- 低汚染性や防かび・防藻性を備えた製品がある
- 足場を組む回数を減らせる可能性がある
フッ素塗料のデメリット
- シリコン・ラジカル制御型より初期費用が高くなりやすい
- 下地や付帯部の耐久性と釣り合わない場合がある
- 高耐候型シリコンや無機系との違いが分かりにくい
- 次回塗装時に既存塗膜へ合う下塗り材が必要になる
外壁だけをフッ素塗料にしても、コーキングや付帯部が先に劣化すると、足場を再び組む必要が生じる場合があります。
長期耐久型の塗料を選ぶ場合は、外壁、コーキング、付帯部、屋根のメンテナンス時期も合わせて検討しましょう。
無機塗料の特徴

無機塗料は、無機成分を配合し、高い耐候性や低汚染性を持たせた塗料の総称です。
一般住宅で使用される無機塗料の多くは、無機成分だけで作られているわけではありません。
無機成分の耐候性と、有機樹脂の柔軟性や施工性を組み合わせた「無機有機ハイブリッド塗料」が多く使われています。
日本ペイントの無機系塗料に関する用語解説でも、無機系塗料を無機成分を主体とする合成樹脂を用いた塗料の総称として説明しています。
無機塗料のメリット
- 高い耐候性を持つ製品が多い
- 低汚染性に優れた製品が多い
- 塗り替え回数を減らせる可能性がある
- 長期的な維持費を抑えられる場合がある
無機塗料のデメリット
- 初期費用が高くなりやすい
- 無機成分の配合や製品仕様がメーカーごとに異なる
- 「無機」という名称だけでは性能を比較できない
- 下地や建物の動きに対応する製品選定が必要
- 付帯部やコーキングが先に劣化する場合がある
関西ペイントの塗料比較では、無機系製品の塗り替え目安として17〜20年の例が示されています。
ただし、すべての無機塗料が20年持つと保証されるわけではありません。
商品ごとの期待耐用年数、適用下地、施工仕様、保証内容を確認しましょう。
塗料別の費用と耐用年数の目安

塗料を比較するときは、塗料代だけでなく、外壁へ施工する際の1㎡当たりの単価や塗り替え周期を確認します。
| 塗料の種類 | 施工単価の目安 | 塗り替え周期の目安 |
|---|---|---|
| アクリル系 | 1,500〜2,500円/㎡程度 | 5〜8年程度 |
| ウレタン系 | 1,800〜2,800円/㎡程度 | 7〜10年程度 |
| シリコン系 | 2,300〜3,500円/㎡程度 | 10〜15年程度 |
| ラジカル制御型 | 2,500〜4,000円/㎡程度 | 12〜16年程度 |
| フッ素系 | 3,500〜5,000円/㎡程度 | 15〜20年程度 |
| 無機・無機有機ハイブリッド系 | 4,000〜5,500円/㎡程度 | 17〜20年程度 |
上記は当サイト編集部が、メーカー資料や一般的な施工事例を基に整理した目安です。
メーカーや公的機関が定める一律の価格・耐用年数ではありません。
実際の単価は、商品、塗装面積、外壁の凹凸、下地の劣化、施工回数、地域などによって変わります。
また、表の施工単価だけで外壁塗装の総額は計算できません。
外壁塗装では、塗料代と塗装作業のほかに、次の費用がかかります。
- 足場・飛散防止シート
- 高圧洗浄
- 養生
- ひび割れ・欠損などの下地補修
- コーキング工事
- 雨どい・破風・軒裏などの付帯部塗装
- 現場管理・廃材処分などの諸経費
日本ペイントの期待耐用年数に関する用語解説も確認し、期待耐用年数と保証期間を混同しないようにしましょう。
メーカーが示す期待耐用年数は、次の塗り替え時期を考えるための参考値です。立地、方角、塩害、紫外線、下地状態、施工品質などによって実際の劣化時期は変わります。
水性塗料と溶剤塗料の違い

外壁塗料は、塗料を薄めたり施工しやすくしたりする成分によって、水性塗料と溶剤塗料に分けられます。
| 種類 | 主な特徴 |
|---|---|
| 水性塗料 | 水で希釈する。臭いを抑えやすく、住宅地でも使いやすい製品が多い |
| 弱溶剤塗料 | 塗料用シンナーなどで希釈する。金属部や旧塗膜など幅広い下地に使われる |
| 強溶剤塗料 | 強い溶剤を使用する。住宅外壁では使用場面が限られる |
以前は「溶剤塗料の方が水性塗料より耐久性が高い」と説明されることもありましたが、現在は高耐候型の水性塗料も多数販売されています。
水性か溶剤かだけで優劣を決めず、商品ごとの期待耐用年数と適用下地を確認しましょう。
水性塗料が向いているケース
- 住宅密集地で臭いへ配慮したい
- 小さな子どもやペットがいる
- 外壁材と既存塗膜が水性塗料に適合している
- 高耐候型の水性製品を選びたい
弱溶剤塗料が向いているケース
- 金属外壁や鉄部を塗装する
- 既存塗膜との密着性を重視する
- 使用したい製品が弱溶剤仕様である
- 付帯部と外壁で塗料を使い分ける
弱溶剤塗料を使用する場合は、臭いが発生する時間帯や、窓を開けられない期間について確認してください。
1液型と2液型の違い

塗料には、缶を開けて希釈・攪拌して使用する1液型と、主剤へ硬化剤を混ぜて使用する2液型があります。
| 種類 | 主な特徴 |
|---|---|
| 1液型 | 主剤のみで使用でき、現場での配合管理が比較的しやすい |
| 2液型 | 主剤と硬化剤を決められた比率で混合し、使用可能時間内に施工する |
2液型は幅広い下地へ使用できる製品や、高い密着性・耐候性を持つ製品があります。
一方で、2液型だから必ず1液型より長持ちするとは限りません。
現在は高性能な1液型塗料もあるため、商品ごとの性能と適用範囲を確認する必要があります。
2液型では、次の施工管理が重要です。
- 主剤と硬化剤の配合比率
- 十分な攪拌
- 混合後に使用できる時間
- 気温・湿度などの施工条件
- 一度に作る塗料の量
配合比率や使用可能時間を守らないと、硬化不良や塗膜性能の低下につながる可能性があります。
目的別に選ぶおすすめの外壁塗料
費用と耐久性のバランスを重視する
初期費用を極端に高くせず、10年以上を目安に外壁を保護したい場合は、シリコン系やラジカル制御型が候補になります。
製品数が多く、窯業系サイディング、モルタル、ALCなど、さまざまな外壁に対応する商品があります。
ただし、同じシリコン系でも期待耐用年数に差があるため、商品名とメーカー資料を比較しましょう。
塗り替え回数を減らしたい
将来の塗り替え回数を減らしたい場合は、フッ素系や無機系が候補になります。
塗料代は高くなりますが、塗り替え周期を延ばせれば、長期的には足場代や工事回数を抑えられる可能性があります。
ただし、外壁塗膜だけを長持ちさせても、コーキングや付帯部が先に劣化することがあります。
建物全体のメンテナンス計画を確認したうえで選びましょう。
汚れにくさを重視する
幹線道路沿い、交通量の多い地域、雨筋汚れが目立ちやすい外壁では、低汚染性を備えた塗料を検討します。
低汚染塗料には、塗膜表面へ汚れが付着しにくくしたり、雨水によって汚れを流しやすくしたりする製品があります。
ただし、低汚染塗料でも、すべての汚れを完全に防げるわけではありません。
軒の出、外壁の凹凸、換気口、雨どいの状態などによっても汚れ方は変わります。
コケ・藻・カビを抑えたい
北側の外壁、日当たりの悪い場所、周囲に樹木が多い住宅では、防かび・防藻性を備えた製品を検討します。
ただし、塗料だけで湿気の原因を解消できるわけではありません。
雨どいの詰まり、植栽との距離、外壁周辺の風通しなども確認しましょう。
夏の暑さを抑えたい
遮熱塗料は、太陽光のうち近赤外線を反射し、外壁や屋根表面の温度上昇を抑えることを目的とした塗料です。
ただし、室内温度や冷房費への効果は、断熱材、窓、屋根、外壁の色、建物の構造などによって異なります。
「塗るだけで室温が大幅に下がる」といった説明だけで選ばず、メーカーの試験条件と自宅の断熱状態を確認しましょう。
サイディングの柄を残したい
レンガ調や石目調など、窯業系サイディングの柄を残したい場合は、透明なクリヤー塗料を検討できることがあります。
クリヤー塗装は既存の柄を活かせる一方、ひび割れ、色あせ、補修跡も透けて見えます。
外壁の劣化が進んでからでは、クリヤー塗装を選べない場合があります。
また、光触媒や無機系コーティングが施されたサイディングでは、専用下塗り材や専用クリヤーが必要になる可能性があります。
ひび割れが気になる
モルタル外壁などに細かなひび割れがある場合は、微弾性下塗り材や弾性塗料を提案されることがあります。
ただし、弾性塗料を塗れば、すべてのひび割れが直るわけではありません。
構造的なひび割れ、大きな亀裂、下地の浮きなどは、塗装前に原因を調べて補修する必要があります。
サイディング外壁では、弾性の高い塗膜が外壁内部の熱や水分の影響を受け、膨れる可能性もあるため、外壁材に合った仕様を確認しましょう。
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ここまで読んで、「自宅の外壁にはどの塗料が合うのだろう」「塗料を変えると、見積金額はいくら変わるのだろう」と気になった方も多いのではないでしょうか。
外壁塗料は、同じシリコン・フッ素・無機という分類でも、商品や施工会社によって見積金額や提案内容が異なります。
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外壁材に合う塗料を選ぶ

塗料を選ぶ際は、耐用年数や価格だけでなく、外壁材との適合性を確認する必要があります。
| 外壁材 | 塗料選びで確認すること |
|---|---|
| 窯業系サイディング | 既存塗膜・表面コーティング・目地・反り・直張り工法 |
| モルタル | ひび割れ・浮き・既存仕上げ・透湿性・弾性仕様 |
| ALC | 吸水状態・目地・ひび割れ・防水性・透湿性 |
| 金属サイディング | 錆・傷・既存塗膜・金属に適した下塗り材 |
| 木質外壁 | 木材の含水・収縮・既存塗料・浸透型か造膜型か |
| タイル外壁 | 塗装の必要性・浮き・目地・専用クリヤーの適合 |
窯業系サイディング

窯業系サイディングでは、既存の表面コーティングと、新しく塗る塗料の相性を確認します。
光触媒、無機系、フッ素系などの高機能コーティングが施された外壁は、一般的な下塗り材では密着しにくい場合があります。
また、サイディングが下地へ直接施工されている直張り工法では、内部の水分によって塗膜が膨れるリスクを考慮する必要があります。
塗装前に、外壁の商品名、施工方法、反りや浮きの有無を確認してもらいましょう。
モルタル外壁

モルタル外壁では、ひび割れ、浮き、欠損などの下地補修が重要です。
細かなひび割れには微弾性下塗り材を使用する場合がありますが、大きなひび割れは塗装前に補修しなければなりません。
既存の仕上げがリシン、スタッコ、吹き付けタイルなど、どの種類かによっても下塗り材や施工量が変わります。
ALC外壁

ALCは内部に細かな気泡を持つ外壁材で、表面塗膜や目地による防水が重要です。
目地やひび割れが劣化した状態で塗装だけを行っても、雨水の浸入を十分に防げない可能性があります。
塗料の防水性だけでなく、透湿性、目地補修、パネルの欠損なども確認しましょう。
金属サイディング

金属外壁では、塗装前に錆、傷、白錆、旧塗膜の剥がれなどを確認します。
錆の上から直接塗装するのではなく、ケレン作業と金属に適した防錆下塗り材が必要です。
金属の種類や表面処理によっては、専用プライマーが必要になるため、外壁材に対応した施工仕様か確認してください。
艶あり・艶消しの違い

外壁塗料には、艶あり、7分艶、5分艶、3分艶、艶消しなどの仕上げがあります。
| 仕上げ | 主な印象 |
|---|---|
| 艶あり | 光沢があり、新しく塗り替えた印象が出やすい |
| 7分・5分艶 | 光沢を抑えながら、塗膜の艶を残せる |
| 3分艶 | 落ち着いた外観に仕上げやすい |
| 艶消し | マットで自然な質感に仕上げやすい |
一般に、同じ製品であれば艶ありの方が塗膜表面が滑らかになり、汚れが付着しにくい傾向があります。
一方、艶を調整した製品は、落ち着いた外観や既存の質感に合わせやすい特徴があります。
ただし、艶の選択肢は製品によって異なり、現場で艶あり塗料へ艶消し剤を加える方法が適切とは限りません。
メーカーが用意している正規の艶区分から選びましょう。
塗料選びで失敗しやすいケース
価格だけで最も安い塗料を選ぶ
塗料の初期費用を抑えても、塗り替え周期が短くなれば、足場代や工事費を含む総額は高くなる可能性があります。
今後何年住む予定なのか、次回の屋根・外壁工事をいつ行うのかまで考えて選びましょう。
耐用年数だけで最も高い塗料を選ぶ
高耐久塗料を選んでも、コーキング、付帯部、屋根などが先に劣化すると、途中で足場が必要になることがあります。
外壁だけを20年近く持たせるのではなく、住宅全体の修繕周期をそろえることが大切です。
樹脂名だけで商品を決める
同じシリコン、フッ素、無機という名称でも、商品によって耐候性、低汚染性、適用下地などが異なります。
見積書にメーカー名と商品名を記載してもらい、製品カタログを確認しましょう。
上塗り塗料だけを確認する
外壁塗装では、上塗り塗料だけでなく、外壁と上塗りを密着させる下塗り材が重要です。
外壁材や既存塗膜に合わない下塗り材を使用すると、剥がれや膨れが発生する可能性があります。
上塗り材と下塗り材の両方の商品名を確認してください。
メーカーの使用量を確認しない
塗料には、メーカーが定める標準使用量や塗装可能面積があります。
塗装面積に対して使用量が少なすぎると、必要な塗膜厚を確保できない可能性があります。
見積書では塗装面積、商品名、容量、使用予定缶数を確認しましょう。
塗料を比較するときの見積書チェック項目
塗料プランを比較するときは、塗料名と総額だけでなく、次の項目をそろえてください。
| 確認項目 | 見積書で確認する内容 |
|---|---|
| 塗料メーカー | メーカー名が記載されているか |
| 正式な商品名 | シリコン・無機などの分類だけになっていないか |
| 下塗り材 | 外壁材と既存塗膜に適合しているか |
| 塗装面積 | 各社で同じ範囲を計算しているか |
| 塗装回数 | 下塗り・中塗り・上塗りが分かるか |
| 標準使用量 | 面積に合った缶数を使用するか |
| 期待耐用年数 | メーカーが示す目安か、業者独自の説明か |
| 機能 | 低汚染・遮熱・防かびなど必要な機能か |
| 艶 | 艶あり・艶調整・艶消しのどれか |
| 保証 | 保証対象・期間・免責条件 |
例えば、A社が一般的なシリコン塗料、B社が高耐候型シリコン、C社が無機塗料を提案している場合、単純に樹脂名だけを比べることはできません。
商品ごとの期待耐用年数、施工単価、使用量、保証をそろえて比較しましょう。
塗料の保証年数も確認する
塗料の期待耐用年数と、工事後の保証年数は同じではありません。
例えば、期待耐用年数が15年とされる製品でも、施工会社の工事保証は10年以下になる場合があります。
保証書では、次の点を確認してください。
- 保証する会社
- 保証対象となる塗料・施工箇所
- 保証期間
- 対象となる剥がれ・膨れなどの症状
- 色あせや汚れが保証に含まれるか
- ひび割れや下地の動きが免責になるか
- 台風・地震などの自然災害の扱い
- 定期点検を受ける条件があるか
「無機塗料だから20年保証」といった口頭説明だけで判断せず、契約前に保証書の見本を確認しましょう。
外壁塗料に関するよくある質問
外壁塗装で最もおすすめの塗料はどれですか?
すべての住宅に最適な塗料はありません。
費用と耐久性のバランスを重視するならシリコン・ラジカル制御型、塗り替え周期を長くしたいならフッ素・無機系が候補です。
最終的には、外壁材、既存塗膜、劣化状態、予算から判断します。
シリコン塗料は何年持ちますか?
一般的には10〜15年程度が一つの目安ですが、製品によっては14〜16年程度の期待耐用年数を示すものもあります。
地域、方角、紫外線、下地状態、施工品質などによって実際の塗り替え時期は変わります。
ラジカル塗料とシリコン塗料はどちらがよいですか?
ラジカル制御型は樹脂の種類ではなく、塗膜の劣化を抑える技術です。
シリコン樹脂へラジカル制御技術を組み合わせた製品もあるため、二者を単純に比較することはできません。
正式な商品名と期待耐用年数を確認しましょう。
無機塗料は本当に20年持ちますか?
無機系製品の中には、17〜20年程度の塗り替え目安を示すものがあります。
ただし、実際の耐久性は、外壁材、立地、下地処理、施工品質などによって変わります。
20年持つことが一律に保証されるわけではありません。
フッ素塗料と無機塗料はどちらが高性能ですか?
一般には無機系の方が高耐候型として位置付けられることがありますが、すべての無機塗料がフッ素塗料より高性能とは限りません。
商品ごとの耐候性試験、期待耐用年数、低汚染性、適用下地を比較してください。
水性塗料は溶剤塗料より長持ちしませんか?
現在は、高い耐候性を持つ水性塗料も販売されています。
水性・溶剤だけで耐久性を判断せず、正式な商品名とメーカーが示す期待耐用年数を確認しましょう。
2液型の方が必ず長持ちしますか?
2液型には高耐候・高密着の製品がありますが、1液型にも高性能な製品があります。
1液・2液という仕様だけでなく、樹脂、適用下地、施工方法から判断してください。
遮熱塗料を塗れば室内は涼しくなりますか?
遮熱塗料は外壁や屋根表面の温度上昇を抑えることを目的としています。
室内温度への効果は、屋根、断熱材、窓、建物構造などにも左右されるため、必ず大幅に涼しくなるとは限りません。
外壁と屋根は同じ塗料を使いますか?
外壁用と屋根用では、想定する下地や環境が異なるため、同じ商品を使えるとは限りません。
屋根は外壁より紫外線や熱の影響を受けやすいため、屋根材に対応した専用塗料を使用します。
塗料の色によって耐久性は変わりますか?
色や顔料によって、色あせの見え方や表面温度に違いが出ることがあります。
一般に濃色は熱を吸収しやすく、淡色は汚れが目立つ場合があります。
使用する商品で選べる色、日射反射率、色あせの傾向を確認しましょう。
まとめ
外壁塗装に使う塗料には、アクリル、ウレタン、シリコン、ラジカル制御型、フッ素、無機系などがあります。
| 塗料の種類 | 主な特徴 |
|---|---|
| アクリル系 | 初期費用を抑えやすいが、塗り替え周期が短い傾向 |
| ウレタン系 | 柔軟性があり、付帯部にも使われる |
| シリコン系 | 費用と耐久性のバランスを取りやすい |
| ラジカル制御型 | 塗膜劣化因子の発生や働きを抑える |
| フッ素系 | 耐候性が高く、塗り替え周期を長くしやすい |
| 無機系 | 高耐候・低汚染を重視した製品が多い |
塗料選びでは、価格や樹脂名だけでなく、次の項目を確認することが重要です。
- 外壁材と既存塗膜
- 塗料メーカーと正式な商品名
- 期待耐用年数
- 水性・弱溶剤
- 1液型・2液型
- 下塗り材の商品名
- 標準使用量と使用予定缶数
- 低汚染・防かび・遮熱などの機能
- コーキングや付帯部の耐久性
- 工事保証と免責条件
高価な塗料を選んでも、外壁に適合しない施工仕様や不十分な下地処理では、期待する耐久性を得られません。
2〜3社へ同じ希望条件を伝え、塗料の商品名、施工方法、費用、保証を比較してから決めましょう。
おすすめの外壁塗装見積もりサービス
外壁塗料は、同じ住宅でも業者によって提案される商品や見積金額が異なることがあります。
「高耐久塗料が本当に必要なのか」「シリコンと無機で総額がどの程度変わるのか」を判断するためにも、1社だけで決めず、複数社の提案を比較することが大切です。
🏠 複数社の塗料プランを比較したい方へ
リショップナビ外壁塗装は、アドバイザーへ希望や悩みを相談しながら、条件に合う塗装会社を比較したい方に向いています。
「費用と耐久性のバランスを重視したい」「高耐久塗料も含めて比較したい」など、希望を伝えて複数社から提案を受けましょう。
| サービス | おすすめの方 | 主な特徴 |
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| リショップナビ外壁塗装 | 複数社の提案を比較して決めたい方 | アドバイザーが希望を確認・全国4,000社から紹介・比較相談無料 |
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🏠 リショップナビ外壁塗装
こんな方におすすめ
- 複数の塗装会社から提案を受けて比較したい方
- 自分で業者を探す手間を減らしたい方
- アドバイザーに相談しながら依頼先を選びたい方
🏠 外壁塗装の窓口
こんな方におすすめ
- 外壁塗装の費用相場を確認したい方
- 塗り替えが必要なのか相談したい方
- 初めての外壁塗装で業者選びが不安な方
外壁塗装は一度施工すると、簡単にやり直すことはできません。
後悔を防ぐためにも、まずは複数社の見積もりや提案内容を確認し、ご自身の住宅に合った業者を選びましょう。

この記事を書いた人
地方生活サポートハウス編集部
地方暮らしや住宅メンテナンス、
空き家管理に関する情報を発信しています。
実体験や専門家監修をもとに、
分かりやすい情報提供を心がけています。


