スレート屋根にひび割れや反り、色あせを見つけると、「部分修理で済むのか」「屋根全体を交換しなければならないのか」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
スレート屋根の修理費用は、数枚の割れを補修するだけなら数万円程度で済むことがあります。
一方、屋根材全体の劣化や雨漏り、防水シート・野地板の腐食がある場合は、カバー工法や葺き替えが必要となり、100万円を超える可能性があります。
| 修理内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| ひび割れ・欠けの部分補修 | 2万〜10万円程度 |
| スレート数枚の交換 | 3万〜15万円程度 |
| 広範囲の部分交換 | 10万〜30万円程度 |
| 棟板金の固定・部分補修 | 3万〜10万円程度 |
| 棟板金の交換 | 10万〜30万円程度 |
| 屋根塗装 | 40万〜80万円程度 |
| カバー工法 | 80万〜200万円程度 |
| 葺き替え | 110万〜250万円以上 |
| 足場 | 15万〜30万円程度 |
修理方法は、割れているスレートの枚数だけで決まるわけではありません。
屋根材の製品、劣化範囲、防水シートや野地板の状態、雨漏りの有無、過去の塗装履歴などを確認して判断します。
また、色あせやコケがあるだけで、必ず屋根材全体の交換が必要になるとは限りません。
反対に、表面がきれいでも、防水シートや棟板金の下地が傷んでいる場合があります。
この記事では、スレート屋根の修理費用を劣化症状別に整理し、部分補修・塗装・カバー工法・葺き替えを選ぶ基準や、見積書の確認ポイントを解説します。

この記事の監修者
外壁塗装職人(監修者)
・職人歴12年の現役塗装職人
・施工経験:戸建て・マンション・工場・店舗
・専門分野:外壁塗装・屋根塗装・防水工事・シーリング工事
これまで多数の現場で施工・現地調査・見積もりを担当。
本記事では実際の施工経験と現場知識をもとに解説しています。
スレート屋根とは?

一般的な戸建住宅で「スレート屋根」と呼ばれているのは、セメントなどを主原料として薄い板状に成形した化粧スレートです。
メーカーの商品名から、カラーベストやコロニアルと呼ばれることもあります。
スレート屋根は、屋根の下側から上側へ重ねながら施工し、釘などで下地へ固定します。
主な構成は次のとおりです。
- 表面に見えている化粧スレート
- 雨水の浸入を防ぐ下葺材・防水シート
- スレートを固定する野地板
- 屋根の頂部にある棟板金
- 谷・軒先・外壁との接合部分に使う板金
スレート屋根の表面に割れがなくても、棟板金や防水シート、野地板に不具合があれば、雨漏りが発生する可能性があります。
なお、この記事では一般住宅で広く使用されている化粧スレートを中心に解説します。
天然石を使用した天然スレートや、工場・倉庫で使われる波形スレートでは、修理方法や費用が異なります。
スレート屋根の修理費用相場
スレート屋根の修理費用は、部分補修なら2万〜30万円程度、屋根全体の改修では40万〜250万円以上が目安です。
| 工事内容 | 費用相場 |
|---|---|
| 接着材などによる軽いひび割れ補修 | 2万〜5万円 |
| スレート1〜数枚の差し替え・交換 | 3万〜15万円 |
| 複数箇所の部分交換 | 10万〜30万円 |
| 棟板金の釘・ビス固定 | 3万〜10万円 |
| 棟板金と下地材の交換 | 10万〜30万円 |
| 雨漏りの部分修理 | 5万〜50万円 |
| 屋根塗装 | 40万〜80万円 |
| 屋根カバー工法 | 80万〜200万円 |
| 屋根葺き替え | 110万〜250万円以上 |
| 足場 | 15万〜30万円 |
上記は一般的な戸建住宅を想定した編集上の目安であり、メーカーや公的機関が定める一律の価格ではありません。
実際の費用は、屋根面積、建物の高さ、屋根勾配、修理箇所、使用する材料、地域、足場の有無によって変わります。
屋根材1枚の補修でも、高所作業のための足場が必要になると、修理費より足場代の方が高くなることがあります。
症状別に見るスレート屋根の修理費用
スレート屋根の修理方法は、劣化症状と発生している範囲によって異なります。
ひび割れ・小さな欠け:2万〜10万円

スレートは薄い板状の屋根材であるため、飛来物、踏み割れ、経年劣化などによってひび割れることがあります。
ひび割れが1〜数箇所に限られ、周辺の屋根材や下地に問題がなければ、接着や部分交換で対応できる場合があります。
ケイミューの維持管理資料でも、スレート屋根材の部分的な割れやクラックは、屋根材の差し替えや接着などで補修できると案内されています。
ただし、ひび割れへシーリング材を塗るだけの補修が、すべての割れに適しているわけではありません。
次のような場合は、スレートの交換や広い改修を検討します。
- 割れが屋根材の端から端まで続いている
- 固定部分の周辺が割れている
- 同じ屋根面に多数の割れがある
- 屋根材の一部が浮いている
- 破片がずれたり落下したりしている
- 割れの周辺から雨水が入っている
スレートの欠損・飛散:3万〜15万円

スレートの一部が欠けたり、強風で破片が飛散したりした場合は、屋根材の交換を検討します。
交換用の屋根材を入手できれば、破損した部分だけを修理できる可能性があります。
一方、既存製品が廃番になっている場合や、周辺のスレートも劣化している場合は、同じ形状・厚みの屋根材を用意できないことがあります。
代替部材や金属板による補修を行う場合もありますが、補修跡の見た目や耐久性について説明を受けましょう。
台風後に屋根材の破片が落ちていた場合は、自分で屋根へ上らず、地上から写真を撮って業者へ連絡してください。
スレートの反り・浮き:5万〜200万円

スレートが反ったり浮いたりすると、重なり部分に隙間ができ、雨水や風の影響を受けやすくなります。
反りが一部分だけで、固定部や周辺の屋根材に問題がなければ、部分交換で対応できる場合があります。
屋根全体へ反りや浮きが広がっている場合は、塗装してもスレートの形状を元に戻すことはできません。
下地が使用できるならカバー工法、野地板まで傷んでいるなら葺き替えを検討します。
| 反り・浮きの状態 | 検討する工事 |
|---|---|
| 1〜数枚だけに発生 | 部分交換・固定状態の確認 |
| 複数箇所に発生 | 部分修理と全面改修を比較 |
| 屋根全体に広がっている | カバー工法・葺き替え |
| 屋根面に沈みもある | 下地調査後に葺き替えを検討 |
表面の剥がれ・層状の劣化:80万〜250万円以上

スレートの表面が薄く剥がれたり、層状に欠けたりすることがあります。
表面の塗膜だけが剥がれている場合は、下地処理後に塗装できる可能性があります。
しかし、スレート本体が層状に剥がれている場合は、塗装しても屋根材の強度を回復できません。
屋根全体に同様の症状がある場合は、カバー工法または葺き替えを検討します。
塗装できるかどうかは、スレートの商品、製造時期、劣化状態によって異なります。
新築時の仕様書や過去の見積書から商品名を確認し、屋根材メーカーの情報も調べてもらいましょう。
色あせ・コケ・藻:40万〜80万円

スレート屋根の色あせやコケは、表面塗膜の劣化によって起こることがあります。
屋根材本体と下地が健全であれば、洗浄・補修後に屋根塗装を検討できます。
ただし、色が薄くなっているだけで、必ず屋根材の基本性能が失われているとは限りません。
ケイミューも、一部のスレート屋根材について、表面の色が薄くなったり汚れが付いたりしても、屋根材としての基本性能には問題がないと案内しています。
塗装を行うかどうかは、美観だけでなく、塗膜、屋根材、板金、下地の状態を確認して判断しましょう。

色あせと屋根材本体の劣化は分けて考える必要があります。塗装前に、割れや反り、下地の傷みがないかを確認することが大切です。
棟板金の浮き・釘抜け:3万〜30万円

スレート屋根の頂部には、棟板金が設置されていることがあります。
棟板金を固定する釘やビスが緩むと、板金が浮き、強風時に音がしたり、飛散したりする可能性があります。
固定部材の打ち直しだけなら、3万〜10万円程度で済むことがあります。
板金の下にある木製下地が腐食している場合は、下地材と棟板金の交換が必要となり、10万〜30万円程度が目安です。
ケイミューの維持管理資料でも、棟などの木材が腐朽すると、台風などの強風時に飛散する原因になると案内されています。
板金表面だけでなく、固定している下地材まで確認してもらいましょう。
雨漏り:5万〜250万円以上

スレート屋根から雨漏りしている場合は、雨水の浸入口と、内部で水が通った経路を確認します。
主な原因には、次のものがあります。
- スレートの割れ・欠損・ずれ
- 棟板金や谷板金の浮き・穴
- 外壁との接合部分の不具合
- 天窓や設備周辺の防水不良
- 防水シートの破れ・劣化
- スレートの重なり部分が塗料で塞がれている
- 野地板や下地の腐食
住宅紛争処理技術関連資料集では、スレート屋根からの漏水調査として、屋根面や接合部分の割れ・欠損・ずれなどを確認するとしています。
スレートや板金の部分補修で済めば、5万〜30万円程度で対応できることがあります。
防水シートや野地板まで広く傷んでいる場合は、葺き替えが必要となり、100万円を超える可能性があります。
なお、雨漏りは屋根を塗り直すだけでは直りません。
原因箇所を特定し、必要な補修を行ったうえで、屋根材が塗装できる状態なら塗り替えます。
スレート屋根の主な修理方法
スレート屋根では、劣化している部分と範囲に応じて、次の工事を選びます。
| 屋根の状態 | 主な修理方法 |
|---|---|
| ひび割れが1〜数箇所 | 接着補修・部分交換 |
| スレートが数枚欠損 | 差し替え・代替部材による補修 |
| 棟板金だけが浮いている | 固定・板金交換・下地交換 |
| 屋根材は健全で塗膜が劣化 | 屋根塗装 |
| 屋根材全体が劣化し、下地は健全 | カバー工法 |
| 防水シート・野地板まで劣化 | 葺き替え |
接着・シーリングによる部分補修

小さなひび割れでは、屋根材に適した接着材などを使用して補修することがあります。
ただし、見えている割れへ大量のシーリング材を塗ればよいわけではありません。
水の流れやスレートの重なり部分を塞ぐと、雨水が排出されず、屋根材の下へ回る可能性があります。
補修する位置、割れの深さ、固定状態を確認したうえで施工してもらいましょう。
スレートの部分交換

割れや欠損が一部分に限られている場合は、傷んだスレートを交換します。
ただし、既存製品と同じ屋根材を入手できない場合があります。
交換用部材がない場合は、類似製品、金属板、専用補修材などを用いることがあります。
次の点を確認してください。
- 既存屋根材の商品名
- 交換する枚数
- 同じ製品を入手できるか
- 代替部材を使う場合の施工方法
- 補修跡の色や見た目
- 工事後の保証範囲
屋根塗装

屋根材と下地に大きな傷みがなく、塗膜の劣化が主な問題であれば、屋根塗装を検討できます。
塗装前には、高圧洗浄、割れ補修、板金の錆処理などを行います。
スレートの重なり部分には、屋根材の下へ入った水を排出するための隙間があります。
塗料で隙間を塞がないよう、屋根材や既存施工に合った縁切り・排水処理が必要です。
塗装で対応できない主な状態は次のとおりです。
- スレート全体に割れや反りがある
- 屋根材本体が層状に剥がれている
- 屋根を踏むと沈む
- 防水シートが破れている
- 野地板が腐食している
- 雨漏りを繰り返している
カバー工法

スレート屋根全体が劣化しているものの、野地板などの下地が使用できる場合は、カバー工法を検討します。
既存スレートの上へ新しい下葺材と軽量な金属屋根材を施工する方法です。
既存スレートを大きく撤去しないため、葺き替えより撤去費や廃材処分費を抑えやすい特徴があります。
一方、既存スレートの下にある野地板全体を直接確認することはできません。
雨漏りがある場合は、屋根裏や部分的な調査によって、下地を残せる根拠を確認しましょう。
葺き替え

防水シートや野地板まで広く傷んでいる場合は、既存スレートを撤去する葺き替えを検討します。
既存屋根材を外すため、普段は見えない下地を直接確認し、必要な部分を補修できます。
カバー工法より費用は高くなりますが、次のような状態に向いています。
- 野地板が腐食・沈下している
- 雨漏りを何度も繰り返している
- 防水シートを全面的に交換したい
- すでにカバー工法を行っている
- 屋根の重量を軽くしたい
スレート屋根は塗装できる?
スレート屋根であれば、すべて塗装できるわけではありません。
塗装できるかを判断するときは、次の点を確認します。
| 確認項目 | 判断の目安 |
|---|---|
| 屋根材の強度 | 洗浄や歩行に耐えられる状態か |
| 割れの範囲 | 部分補修で対応できる枚数か |
| 反り・浮き | 屋根全体へ広がっていないか |
| 表面の状態 | 屋根材本体が層状に剥がれていないか |
| 製品名 | メーカーが再塗装を想定している製品か |
| 下地 | 防水シート・野地板が使用できるか |
| 雨漏り | 原因を特定して補修済みか |
塗装は屋根材表面を保護する工事です。
割れた屋根材の強度を回復させたり、傷んだ防水シートや野地板を直したりする工事ではありません。
「塗装すれば雨漏りが止まる」「何度でも塗り重ねられる」といった説明だけで契約しないようにしましょう。
古いスレート屋根は石綿の事前調査を確認する
古い化粧スレートには、石綿を含む製品が使用されている可能性があります。
ただし、古い屋根だからといって、すべてのスレートに石綿が含まれているわけではありません。
メーカー、商品名、製造時期などから確認し、資料で判断できない場合は分析を行うことがあります。
ケイミューの石綿に関する見解書では、旧クボタ・松下電工製品について、石綿を含む製品と法規制を受けない製品が製造時期とともに整理されています。
また、環境省は建築物の解体・改修工事に関する石綿の事前調査や飛散防止対策について、最新のマニュアルを公開しています。(参照:環境省の石綿飛散防止対策マニュアル)
見積書では、次の点を確認しましょう。
- 石綿事前調査を行うか
- 使用している屋根材の商品名
- 分析が必要な場合の費用
- 穴あけや切断を伴うか
- 撤去する場合の飛散防止方法
- 廃材の運搬・処分費
- 調査結果の報告書を受け取れるか
「古いスレートはすべてアスベスト入り」「カバー工法なら事前調査は一切不要」といった説明だけで判断しないようにしましょう。
スレート屋根をDIYで修理できる?
スレート屋根の修理は、DIYには向いていません。
屋根へ上ると、転落する危険があるだけでなく、正常なスレートを踏み割る可能性があります。
また、見えている割れをシーリング材で塞ぐことで、雨水の排水経路を妨げることもあります。
次の作業は専門業者へ依頼してください。
- 屋根へ上って割れを確認する
- スレートを差し替える
- 棟板金を固定・交換する
- シーリング材で割れを補修する
- 屋根を塗装する
- ブルーシートを固定する
- 雨漏りの原因を調査する
ケイミューの維持管理資料でも、高所作業は落下事故やけがの原因となり、屋根材を割って雨漏りを起こす可能性があるとして、所有者自身による補修を行わないよう案内しています。
地上から異常を確認した場合は、写真を撮り、屋根工事業者へ相談しましょう。
スレート屋根の修理費用が高くなる原因
足場が必要になる
2階建て以上の屋根では、安全確保や材料の落下防止のため、足場が必要になる可能性があります。
スレート1〜数枚の修理でも、足場代を含めると総額が20万円を超えることがあります。
足場なしで施工できるかどうかは、建物の高さ、屋根勾配、修理位置、周囲の状況によって判断されます。
屋根の勾配が急である
傾斜が急な屋根では、建物の周囲に設置する足場とは別に、屋根面へ屋根足場を設置することがあります。
安全設備と施工時間が増えるため、追加料金が必要です。
同じスレートを入手できない
築年数が経過した住宅では、既存スレートが廃番になっていることがあります。
同じ形状の製品を入手できない場合は、代替部材による補修や、広い範囲の改修を検討しなければなりません。
部分修理を希望する場合は、交換部材を用意できるか確認しましょう。
防水シートや野地板まで傷んでいる
スレートの下にある防水シートや野地板まで傷んでいる場合は、表面の部分修理だけでは対応できません。
屋根材を外し、防水シートや野地板を補修する必要があります。
劣化範囲が広い場合は、カバー工法ではなく葺き替えが必要です。
石綿への対応が必要になる
石綿を含むスレートを撤去する場合は、飛散防止、梱包、運搬、処分などの費用が加わります。
見積もり段階では、事前調査費と、石綿が確認された場合の追加料金を分けて確認しましょう。
天窓・太陽光パネルがある
天窓や太陽光パネルの周辺では、通常の屋根面とは異なる防水処理が必要です。
太陽光パネルを一時撤去する場合は、脱着費や電気工事費も加わります。
設備メーカーの保証へ影響しないかも確認してください。
スレート屋根の修理費用を抑える方法
小さな破損の段階で修理する
ひび割れや棟板金の浮きを早い段階で修理できれば、部分補修で済む可能性があります。
放置して防水シートや野地板まで傷むと、カバー工法や葺き替えが必要になることがあります。
台風後に屋根材の破片が落ちている、屋根から金属音がするといった場合は、早めに点検を依頼しましょう。
2〜3社へ同じ条件で見積もりを依頼する
スレート屋根の修理では、業者によって部分補修、塗装、カバー工法、葺き替えなど、提案が異なることがあります。
次の条件をそろえて比較してください。
- 既存スレートの商品名・状態
- 破損している場所と枚数
- 防水シート・野地板の状態
- 部分補修で対応できるか
- 足場が必要な理由
- 使用する補修材・屋根材
- 石綿事前調査の内容
- 工事後の保証
総額だけでなく、各社がどの劣化をどのように直すのかを比較しましょう。
屋根と外壁の工事時期を合わせる
屋根修理と外壁塗装の両方に足場が必要な場合は、同時施工によって足場代をまとめられる可能性があります。
ただし、足場代を節約するためだけに、まだ必要のない外壁工事を行う必要はありません。
屋根だけ施工した場合と、外壁も同時に施工した場合の見積もりを比較してください。
火災保険は自然災害による破損か確認する
台風、強風、雹、飛来物などによってスレートが破損した場合は、契約内容によって火災保険の補償対象になる可能性があります。
一方、経年劣化、塗膜の色あせ、メンテナンス不足などは、一般的に補償対象になりません。
破損箇所と室内被害の写真を残し、修理契約前に保険会社または代理店へ確認しましょう。
スレート屋根の見積書で確認するポイント
| 確認項目 | チェックする内容 |
|---|---|
| 既存屋根材 | メーカー・商品名・施工時期 |
| 劣化箇所 | 場所・枚数・写真 |
| 修理方法 | 接着・差し替え・板金補修など |
| 交換部材 | 既存と同じ製品か代替品か |
| 施工範囲 | 部分補修か屋根面全体か |
| 足場 | 面積・単価・必要な理由 |
| 下地 | 防水シート・野地板を確認したか |
| 塗装 | 塗料名・塗布量・縁切り方法 |
| 石綿調査 | 調査費・分析費・撤去方法 |
| 追加工事 | 発生条件・単価・承認方法 |
| 保証 | 対象箇所・期間・除外条件 |
「スレート補修一式」「屋根工事一式」としか書かれていない場合は、どの場所を何枚修理するのか分かりません。
修理前の写真と見積書を照らし合わせながら、施工範囲を説明してもらいましょう。
スレート屋根修理業者の選び方
スレート屋根を修理する業者を選ぶ際は、見積金額だけで判断しないことが大切です。
次の点を確認してください。
- スレート屋根の修理実績がある
- 既存屋根材の商品名を調べる
- 屋根全体の写真や動画を提示する
- 部分修理で対応できるか説明する
- 塗装できない場合は理由を説明する
- カバー工法と葺き替えの違いを説明する
- 防水シートや野地板の状態を確認する
- 石綿事前調査に対応できる
- 追加工事前に写真と金額を提示する
- 保証内容を文書で確認できる
「少し割れているだけだから全面塗装が必要」「築年数が古いから必ず葺き替え」といった説明だけで契約しないようにしましょう。
現在の状態と提案する工事が合っているか、写真や調査結果を基に説明してもらうことが重要です。
スレート屋根の修理に関するよくある質問
スレートが1枚割れただけでも修理が必要ですか?
割れの位置や大きさによって異なりますが、雨水や強風の影響を受ける可能性があるため、状態を確認した方がよいでしょう。
周辺の屋根材や防水シートに問題がなければ、接着や部分交換で対応できる場合があります。
スレートのひび割れは塗装で直りますか?
塗料を塗るだけで、割れたスレートの強度を元に戻すことはできません。
先に割れを補修または交換し、屋根材全体が塗装できる状態であれば塗り替えます。
スレートの反りは塗装で元に戻りますか?
塗装しても、変形したスレートの形状は元に戻りません。
反りが一部分なら交換、屋根全体へ広がっている場合はカバー工法や葺き替えを検討します。
色あせている屋根はすぐ塗装すべきですか?
色あせだけで、すぐに雨漏りするとは限りません。
屋根材の割れや反り、塗膜、板金、下地の状態も確認したうえで塗装時期を判断してください。
スレート屋根はカバー工法と葺き替えのどちらがよいですか?
野地板などの下地が使用できる場合は、カバー工法を検討できます。
防水シートや野地板まで広く傷んでいる場合は、既存スレートを撤去する葺き替えが適しています。
費用だけでなく、下地の状態を確認して決めましょう。
古いスレートは必ずアスベストを含んでいますか?
古いスレートでも、すべての製品に石綿が含まれているわけではありません。
メーカー、商品名、製造時期を調べ、資料で判断できない場合は分析を行います。
スレート屋根の修理には必ず足場が必要ですか?
修理する位置や建物の高さによっては、足場なしで対応できる場合があります。
ただし、2階以上の屋根、急勾配、広い範囲の修理では、安全確保のため足場が必要になる可能性が高いです。
屋根に上らず点検できますか?
高所カメラやドローンを使用すれば、屋根表面の割れやずれを確認できる場合があります。
ただし、防水シートや野地板の状態までは、屋根表面の写真だけで判断できません。
雨漏りがある場合は、屋根裏や室内側からの調査も必要です。
まとめ
スレート屋根の修理費用は、劣化症状と修理範囲によって大きく異なります。
| 工事内容 | 費用相場 |
|---|---|
| ひび割れ・欠けの補修 | 2万〜10万円 |
| スレート数枚の交換 | 3万〜15万円 |
| 広範囲の部分交換 | 10万〜30万円 |
| 棟板金の補修・交換 | 3万〜30万円 |
| 雨漏りの部分修理 | 5万〜50万円 |
| 屋根塗装 | 40万〜80万円 |
| カバー工法 | 80万〜200万円 |
| 葺き替え | 110万〜250万円以上 |
| 足場 | 15万〜30万円 |
ひび割れが1〜数箇所に限られていれば、接着や部分交換で対応できる可能性があります。
屋根材全体に反り、割れ、剥がれが広がっている場合は、塗装だけで直すことはできません。
下地が使用できればカバー工法、防水シートや野地板まで傷んでいれば葺き替えを検討します。
見積もりを比較するときは、次の項目を確認してください。
- 既存スレートのメーカーと商品名
- 破損している場所と枚数
- 部分修理で対応できるか
- 塗装できる状態か
- 防水シートと野地板の状態
- 足場が必要な理由
- 石綿事前調査の内容
- 追加工事が発生する条件
- 修理後の保証内容
1社だけの説明で全面工事を決めず、2〜3社へ同じ条件で現地調査を依頼し、写真、修理方法、総額を比較することが大切です。

この記事を書いた人
地方生活サポートハウス編集部
地方暮らしや住宅メンテナンス、
空き家管理に関する情報を発信しています。
実体験や専門家監修をもとに、
分かりやすい情報提供を心がけています。









