モルタル外壁の補修費用はいくら?ひび割れ・剥がれ・浮きの相場を解説

モルタル外壁のひび割れ・剥がれ・浮きと補修費用の相場を示したアイキャッチ画像 住宅メンテナンス

モルタル外壁にひび割れや剥がれ、膨らんだような浮きを見つけると、「塗装だけで直るのか」「外壁を塗り直す必要があるのか」と不安になる方も多いのではないでしょうか。

モルタル外壁の補修方法は、表面塗膜だけが劣化しているのか、モルタル層まで割れているのか、さらにラスや防水紙、下地まで傷んでいるのかによって異なります。

表面に生じた細かなひび割れなら、数万円程度の部分補修で済むことがあります。

塗装職人
塗装職人

一方、モルタルが広範囲で浮いていたり、剥がれ落ちる危険があったりする場合は、劣化部分を撤去して塗り直す必要があります。

補修内容費用の目安
細かなひび割れの部分補修2万〜8万円程度
ひび割れの充填・部分塗装5万〜20万円程度
欠け・小規模な剥がれの補修5万〜25万円程度
モルタルの浮き補修5万〜30万円程度
モルタルの部分塗り直し10万〜50万円程度
外壁全体の塗装80万〜150万円程度
金属サイディングのカバー工法150万〜300万円程度
モルタルの広範囲な撤去・改修150万〜350万円以上
足場代15万〜30万円程度

上記は、一般的な戸建住宅を想定した費用目安です。公的機関や材料メーカーが定める一律の料金ではありません。

実際の費用は、ひび割れや浮きの範囲、建物の高さ、外壁の仕上げ、下地の状態、足場の有無、地域などによって変わります。

特に、木造住宅のラスモルタル外壁と、鉄筋コンクリート造のモルタル仕上げでは、構造や補修方法が異なります。

この記事では、モルタル外壁の補修費用を症状別に整理し、ひび割れ補修・浮き補修・部分塗り直し・外壁塗装・カバー工法の判断基準を解説します。

💡 記事後半では、おすすめの「外壁塗装見積もり比較サービス」も紹介しています。

記事監修者である塗装職人のイラスト

この記事の監修者

外壁塗装職人(監修者)
・職人歴12年の現役塗装職人
・施工経験:戸建て・マンション・工場・店舗
・専門分野:外壁塗装・屋根塗装・防水工事・シーリング工事

これまで多数の現場で施工・現地調査・見積もりを担当。
本記事では実際の施工経験と現場知識をもとに解説しています。

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  1. モルタル外壁とは?
  2. モルタル外壁の補修費用相場
  3. 症状別に見るモルタル外壁の補修費用
    1. 細かなヘアクラック:2万〜8万円
    2. 幅が広い・深いひび割れ:5万〜25万円
    3. 窓・ドア周辺の斜めひび割れ:5万〜30万円
    4. 網目状・地図状のひび割れ:5万〜30万円
    5. モルタルの欠け・剥がれ:5万〜30万円
    6. モルタルの浮き:5万〜30万円
    7. 塗膜の膨れ・剥がれ:5万〜30万円
    8. チョーキング・色あせ:外壁塗装80万〜150万円
    9. コケ・藻・黒ずみ:洗浄・塗装を検討
    10. モルタル外壁からの雨漏り:5万〜350万円以上
  4. モルタル外壁の主な補修方法
    1. 表面シール・擦り込み補修
    2. Uカット・Vカット充填
    3. 樹脂注入工法
    4. 欠損部へのモルタル充填
    5. 浮いたモルタルの撤去・塗り直し
    6. 外壁塗装
    7. 無料で見積もりを比較したい方へ
  5. 外壁カバー工法
  6. モルタル・下地の広範囲な改修
  7. モルタル外壁にひび割れが起こる原因
    1. モルタルの乾燥収縮
    2. 下地や建物の動き
    3. モルタルの調合・塗り厚・施工条件
    4. 雨水の浸入
    5. 凍結と融解の繰り返し
  8. 塗装だけでは直らないモルタル外壁の症状
  9. 早めの調査が必要な症状
  10. モルタル外壁の補修をDIYするのはおすすめしない
  11. 新築から間もない場合は施工会社へ連絡する
  12. モルタル外壁の見積書で確認するポイント
  13. モルタル外壁の補修業者を選ぶポイント
  14. モルタル外壁の補修に関するよくある質問
    1. 細いひび割れはすぐ補修する必要がありますか?
    2. ひび割れの幅だけで危険度を判断できますか?
    3. モルタルのひび割れは塗装で埋まりますか?
    4. モルタルの浮きは外から見て分かりますか?
    5. 浮いたモルタルは接着剤で固定できますか?
    6. モルタル外壁の一部分だけ塗り直せますか?
    7. 外壁塗装とひび割れ補修は同時にできますか?
    8. カバー工法とモルタルの塗り直しはどちらがよいですか?
    9. 火災保険でモルタル外壁を補修できますか?
  15. まとめ
  16. おすすめの外壁塗装見積もりサービス
    1. 🏠 複数社の補修方法を比較したい方へ

モルタル外壁とは?

木造とRC造のモルタル外壁の構造と、仕上げ材・モルタル層・ラス・防水紙・下地の違いを示した画像

モルタルとは、主にセメント、砂、水などを混ぜて作る材料です。

住宅の外壁では、下地の上へモルタルを塗り、その表面を塗装や吹き付け材で仕上げます。

継ぎ目が少なく、リシン、スタッコ、吹き付けタイルなど、さまざまな模様に仕上げられるのが特徴です。

木造住宅で使われるラスモルタル外壁は、一般的に次のような部材で構成されています。

  • 外壁表面の塗膜・仕上げ材
  • 外壁を形成するモルタル層
  • モルタルを保持するラス
  • 雨水の浸入を防ぐ防水紙など
  • モルタルやラスを支える下地材
  • 柱・間柱などの建物構造

一方、鉄筋コンクリート造では、コンクリート躯体の表面へモルタルを施工している場合があります。

そのため、同じ「モルタルの浮き」でも、木造住宅と鉄筋コンクリート造では、原因や適した補修工法が異なります。

住宅紛争処理技術関連資料集でも、モルタルには乾燥収縮による細かなひび割れが生じる一方、建物の変形や下地不良、施工上の問題によって有害なひび割れが発生する場合があると説明されています。

ひび割れの幅だけで補修方法を決めず、建物の構造、ひび割れの深さ、発生位置、浮きや雨漏りの有無まで確認することが重要です。

モルタル外壁の補修費用相場

モルタル外壁の補修費用は、表面の部分補修なら2万〜20万円程度、浮きや剥がれを伴う部分塗り直しなら10万〜50万円程度が目安です。

工事内容費用相場
細かなひび割れの表面補修2万〜8万円
ひび割れの充填・部分塗装5万〜20万円
樹脂注入などのひび割れ補修5万〜25万円
小さな欠損・剥がれの補修5万〜25万円
モルタルの浮き補修5万〜30万円
モルタルの部分撤去・塗り直し10万〜50万円
広範囲のモルタル補修30万〜100万円以上
外壁の部分塗装5万〜30万円
外壁全体の塗装80万〜150万円
外壁カバー工法150万〜300万円
モルタル・下地の広範囲な改修150万〜350万円以上
足場・飛散防止シート15万〜30万円

補修する範囲が小さくても、2階部分や隣家との間が狭い場所では足場が必要になることがあります。

工事本体が10万円程度でも、足場を含めると総額が25万〜40万円程度になる可能性があります。

見積書では、ひび割れや浮きの補修費と、足場・塗装費を分けて確認しましょう。

症状別に見るモルタル外壁の補修費用

細かなヘアクラック:2万〜8万円

モルタル外壁の細かなヘアクラックと、要調査のひび割れサイン、補修費用の目安を示した画像

髪の毛のように細いひび割れは、一般にヘアクラックと呼ばれます。

モルタルが乾燥するときの収縮や、表面塗膜の経年劣化によって生じることがあります。

ひび割れが表面仕上げにとどまり、モルタルの浮きや下地の変形がなければ、補修材の擦り込みや部分塗装で対応できる可能性があります。

ただし、細く見えるひび割れでも、次の状態がある場合は詳しい調査が必要です。

  • 同じ場所で補修後に繰り返している
  • 長いひび割れが複数の階へ続いている
  • 窓やドアの角から斜めに伸びている
  • ひび割れ部分に段差がある
  • 壁を押すと動く
  • 室内に雨染みがある

表面へシーリング材を塗るだけでは、仕上がりが目立ったり、再び割れたりする可能性があります。

既存の模様と塗膜に合った補修方法を選んでもらいましょう。

幅が広い・深いひび割れ:5万〜25万円

モルタル外壁の幅が広い・深いひび割れと、主な補修方法、費用目安を示した画像

ひび割れの幅が大きい場合や、モルタル層の奥まで達している場合は、表面塗装だけでは補修できません。

ひび割れの状態に応じて、次のような補修方法が検討されます。

  • 補修材をひび割れへ充填する
  • ひび割れ部分を溝状に加工して充填する
  • 低圧で樹脂などを注入する
  • 周辺の浮いたモルタルを撤去して塗り直す
  • 補修後に模様と塗膜を復旧する

住まいるダイヤルでは、一定の幅があるモルタルのひび割れについて、ひび割れ部分をU字またはV字に加工し、モルタルなどを充填して補修する方法を紹介しています。

ただし、すべてのひび割れに同じ工法を使うわけではありません。

建物の動きが続いている場合は、ひび割れ部分だけを補修しても再発する可能性があります。

窓・ドア周辺の斜めひび割れ:5万〜30万円

モルタル外壁の窓やドア周辺に発生した斜めひび割れと、要調査のサイン、補修費用の目安を示した画像

窓やドアなどの開口部周辺は力が集中しやすく、角から斜め方向へひび割れが発生することがあります。

モルタルの乾燥収縮だけでなく、下地材の動き、ラスの補強、建物の変形などが関係している可能性があります。

次の状態がある場合は、ひび割れ部分だけでなく、周辺を調査してください。

  • 窓の開閉がしにくくなった
  • ひび割れに段差がある
  • 複数の窓で同じ症状がある
  • 基礎にもひび割れがある
  • 雨の日に窓周辺から漏水する
  • 補修後も同じ場所が割れる

建物の変形や不同沈下が疑われる場合は、塗装業者だけでなく、住宅会社や建築士などへ相談する必要があります。

網目状・地図状のひび割れ:5万〜30万円

モルタル外壁の網目状・地図状のひび割れと、主な対応方法、補修費用の目安を示した画像

外壁表面に細かなひび割れが網目状に広がることがあります。

塗膜だけが割れている場合もあれば、モルタルの乾燥収縮、施工時の調合や塗り厚などが関係している場合もあります。

外壁一面へ広がっている場合は、一つずつ補修するよりも、脆弱な塗膜を除去し、下地を整えて壁面単位で塗り替える方法が適していることがあります。

ひび割れの下でモルタルが浮いている場合は、塗装前に浮き部分の補修が必要です。

モルタルの欠け・剥がれ:5万〜30万円

モルタル外壁の欠けや剥がれと、周辺の浮き・ラス露出・錆・下地露出など補修判断のポイントを示した画像

外壁へ物が当たったり、ひび割れ部分から水分が入ったりすると、モルタルの一部が欠けることがあります。

小さな欠損で、周囲のモルタルが健全であれば、劣化部分を整え、モルタルやポリマーセメントモルタルなどで成形して補修します。

次の状態では、周辺を含めた撤去・塗り直しを検討します。

  • 欠けた部分の周囲も浮いている
  • 内部のラスが見えている
  • ラスや金属部分に錆がある
  • 防水紙や下地が露出している
  • 高所から落下する危険がある
  • 複数の場所で剥がれが発生している

住宅紛争処理技術関連資料集でも、モルタルの浮きや剥離がある場合は、劣化部分を除去し、モルタルまたはポリマーセメントモルタルなどを充填する補修方法が示されています。

モルタルの浮き:5万〜30万円

モルタル外壁の浮きを打診で確認し、木造ラスモルタルとRC造モルタルで異なる補修方法を比較した画像

モルタルの浮きとは、モルタル層が下地から離れている状態です。

見た目では分かりにくいことがありますが、表面が膨らんでいたり、周囲と違う音がしたりする場合があります。

専門業者は、打診などによって浮いている範囲を確認します。

浮きの補修方法は、建物の構造や下地によって異なります。

外壁の構造検討される補修
木造のラスモルタル外壁浮いたモルタルを撤去し、ラス・防水紙・下地を確認して塗り直す
RC造のモルタル仕上げ浮きの範囲に応じて撤去・充填・樹脂注入・アンカーピンニングなどを検討する

鉄筋コンクリート造などでは、浮いたモルタルを固定するため、樹脂注入とアンカーピンを組み合わせる工法が使われることがあります。

ただし、木造住宅のラスモルタル外壁へ同じ工法をそのまま適用するわけではありません。

木造住宅でラスや防水紙、下地まで傷んでいる場合は、浮いた部分を撤去して内部を補修する必要があります。

モルタルの浮きや剥離を放置すると、外壁の一部が落下する可能性があります。高所の壁が膨らんでいる場合や、破片が落ちている場合は、周囲へ近づかず早めに点検を依頼してください。

塗膜の膨れ・剥がれ:5万〜30万円

モルタル外壁の塗膜の膨れや剥がれと、主な原因、再塗装前の確認ポイント、補修費用の目安を示した画像

モルタル自体ではなく、表面の塗膜が膨れたり剥がれたりすることがあります。

主な原因として考えられるのは次のとおりです。

  • 既存塗膜の劣化
  • 塗装前の洗浄・下地処理不足
  • モルタル内部に残った水分
  • 下塗り材と既存外壁の不適合
  • 塗料の塗り重ね時間や施工条件の不備
  • 窓・笠木・配管周辺からの水の浸入

住宅紛争処理技術関連資料集では、塗膜の膨れがある場合は、下地モルタルの浮きも含めて確認し、付着力が低下した範囲を除去するよう示しています。

膨れた塗膜の上から塗り重ねても、早期に再び剥がれる可能性があります。

剥がれが発生している層と、水分が入った原因を確認してから再塗装しましょう。

チョーキング・色あせ:外壁塗装80万〜150万円

モルタル外壁のチョーキングや色あせと、塗装前に確認したいひび割れ・浮き・雨漏り・下地劣化を示した画像

外壁を手で触ったときに白い粉が付くチョーキングや、外壁全体の色あせは、塗膜が劣化しているサインです。

モルタルと下地が健全で、主な問題が塗膜の劣化であれば、外壁塗装を検討できます。

塗装前には、次の状態がないか確認してください。

  • 幅が大きいひび割れ
  • モルタルの浮き・剥がれ
  • 壁面の膨らみ
  • ラスや金属部分の錆
  • 窓や笠木周辺からの雨漏り
  • 下地木材の腐食

塗装は、浮いたモルタルや腐食した下地を直す工事ではありません。

塗装前の下地調査と補修内容を見積書で確認しましょう。

コケ・藻・黒ずみ:洗浄・塗装を検討

モルタル外壁のコケ・藻・黒ずみと、洗浄や塗装前に確認したい劣化サインを示した画像

日当たりが悪く湿気が残りやすい外壁には、コケや藻、黒ずみが発生することがあります。

汚れだけで、すぐにモルタルを塗り直す必要があるとは限りません。

ただし、次の状態が同時にある場合は、塗膜やモルタルの劣化を確認してください。

  • 外壁を洗っても汚れが落ちない
  • 塗膜が粉状になっている
  • 細かなひび割れが広がっている
  • 外壁が常に湿っている
  • 雨どいから水があふれている
  • 植木が外壁へ接触している

再塗装する場合は、防かび・防藻性だけでなく、外壁内部の湿気を逃がしやすい塗装仕様か確認しましょう。

モルタル外壁からの雨漏り:5万〜350万円以上

モルタル外壁の主な雨水浸入口と、部分補修・下地補修の違いを示した画像

モルタル外壁から雨漏りしている場合は、見えているひび割れだけが浸入口とは限りません。

主な浸入口として考えられるのは次の部分です。

  • 幅が大きい外壁のひび割れ
  • 窓・ドア周辺の取り合い
  • 配管・換気口・設備周辺
  • ベランダや笠木との接合部
  • 屋根と外壁の取り合い
  • 防水紙の破れ・重ね不足
  • モルタル内部のラスや下地の損傷

浸入口を特定でき、下地への影響が小さければ、5万〜30万円程度の部分補修で済むことがあります。

防水紙や下地木材まで広く傷んでいる場合は、モルタルを撤去して内部を補修する必要があります。

雨漏りの原因を調べず、見えるひび割れをすべてシーリング材で塞ぐだけでは、内部へ入った雨水の排出を妨げる可能性があります。

モルタル外壁の主な補修方法

モルタル外壁の細かなひび割れ、深いひび割れ、欠け、浮き、塗膜劣化、下地劣化などに対応する主な補修方法を示した画像
外壁の状態主な補修方法
表面の細かなひび割れ擦り込み・シール・部分塗装
幅や深さのあるひび割れ充填・Uカット・樹脂注入など
小規模な欠け・剥がれ劣化部除去・モルタル充填
木造モルタル外壁の浮き浮き部撤去・ラスや防水紙確認・塗り直し
RC造モルタル仕上げの浮き撤去・充填・注入・アンカーピンニングなど
表面塗膜の劣化洗浄・下地補修・外壁塗装
モルタル全体が劣化広範囲の塗り直し・カバー工法
防水紙・下地まで劣化モルタル撤去・下地補修・外壁復旧

表面シール・擦り込み補修

モルタル外壁の細かなひび割れに対する表面シール・擦り込み補修と部分塗装の流れを示した画像

表面にとどまる細かなひび割れには、補修材を擦り込んだり、ひび割れに沿って薄く充填したりする方法があります。

補修後は、周囲に合わせて部分塗装を行います。

この方法が向いているのは、次の条件を満たす場合です。

  • ひび割れが表面にとどまっている
  • モルタルが浮いていない
  • ひび割れ部分に段差がない
  • 建物の変形や不同沈下が疑われない
  • 雨漏りが発生していない

補修材の種類や塗装の色によっては、補修跡が目立つことがあります。

Uカット・Vカット充填

モルタル外壁のひび割れに対するUカット・Vカット充填補修の手順と、施工前後の状態を示した画像

一定の幅や深さがあるひび割れでは、ひび割れに沿って溝を作り、補修材を充填する方法があります。

表面へ材料を塗るだけの場合より、必要な充填量を確保しやすいのが特徴です。

一般的な流れは次のとおりです。

  1. ひび割れの原因と深さを確認する
  2. ひび割れに沿って溝を加工する
  3. 粉じんや脆弱部分を除去する
  4. プライマーなど必要な処理を行う
  5. シーリング材や補修モルタルなどを充填する
  6. 表面の模様と塗装を復旧する

ひび割れが動き続けている場合は、補修部分が再び割れる可能性があります。

補修前に、建物や下地の動きが関係していないか確認しましょう。

樹脂注入工法

モルタル外壁のひび割れに対して、注入口を設置して低圧で樹脂を注入する補修方法を示した画像

ひび割れの状態や下地によっては、低圧でエポキシ樹脂などを注入する方法が使われます。

ひび割れ内部へ材料を充填し、割れた部分を一体化させることを目的とする工法です。

ただし、木造ラスモルタル外壁、RC造、ひび割れの深さなどによって適否が異なります。

すべての外壁ひび割れへ樹脂を注入すればよいわけではありません。

欠損部へのモルタル充填

モルタル外壁の欠損部分を充填補修し、模様を復旧する流れを3段階で示した画像

モルタルが欠けたり剥がれたりしている場合は、付着力を失った部分を除去し、新しいモルタルやポリマーセメントモルタルなどで形を復旧します。

表面だけを埋めるのではなく、周囲に浮きが残っていないか確認することが重要です。

補修後は、既存外壁に合わせてリシン、スタッコ、吹き付けタイルなどの模様を再現し、塗装します。

既存と全く同じ模様や色を再現できない場合もあるため、補修範囲と仕上がりを事前に確認しましょう。

浮いたモルタルの撤去・塗り直し

浮いたモルタルを打診で確認し、撤去・内部確認・復旧までの補修手順を4段階で示した画像

木造住宅のラスモルタル外壁が浮いている場合は、浮いた部分を撤去し、ラス、防水紙、下地材の状態を確認します。

住宅紛争処理技術関連資料集では、モルタルの付着や浮きの範囲を打診で確認し、必要な範囲のモルタル、ラス、防水紙などを撤去して復旧する方法が示されています。

一般的な流れは次のとおりです。

  1. 打診などで浮きの範囲を確認する
  2. 撤去範囲の周囲を切り分ける
  3. 浮いたモルタルを撤去する
  4. ラス・防水紙・下地を確認する
  5. 傷んだ内部部材を補修する
  6. ラスや防水紙などを復旧する
  7. モルタルを塗り直す
  8. 周辺と模様・色を合わせて仕上げる

見積もりでは、モルタルだけを補修するのか、ラスや防水紙、下地まで交換する可能性があるのか確認しましょう。

外壁塗装

モルタル外壁の高圧洗浄から下地補修、下塗り、中塗り・上塗りまでの塗り替え手順を示した画像

モルタルと下地が健全で、主な問題が色あせ、チョーキング、細かな塗膜のひび割れであれば、外壁塗装を検討できます。

塗装前には、次の作業を行います。

  • 高圧洗浄・汚れの除去
  • 付着力を失った塗膜の除去
  • ひび割れ・欠損の補修
  • 浮きや剥離の確認
  • 外壁に合った下塗り材の施工
  • 中塗り・上塗り

モルタル外壁では、ひび割れへの追従性を持たせるため、微弾性下塗り材や弾性塗料を提案されることがあります。

日本ペイントの用語解説でも、弾性塗料は柔らかい塗膜を形成し、ひび割れに追従しやすいため、モルタル外壁などの防水塗装に使用されると説明されています。

ただし、弾性塗料はすでに生じている大きなひび割れや、浮いたモルタルを直す材料ではありません。

必要な下地補修を行ったうえで、既存外壁と相性のよい塗装仕様を選びましょう。

無料で見積もりを比較したい方へ

ここまで読んで、「自宅のひび割れは部分補修で済むのか」「外壁全体の塗装まで必要なのか」と気になった方も多いのではないでしょうか。

モルタル外壁の補修は、同じひび割れでも業者によって、表面補修、充填、部分塗り直し、外壁塗装など提案が分かれることがあります。

1社だけで決めず、2〜3社へ同じ箇所の点検を依頼し、ひび割れの原因、補修範囲、見積金額を比較しましょう。

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外壁カバー工法

既存モルタル外壁の上に胴縁と金属サイディングを施工するカバー工法と、施工前の確認点を示した画像

モルタル外壁全体の劣化が進んでいる場合は、既存外壁の上へ金属サイディングなどを施工するカバー工法を検討できることがあります。

既存モルタルの撤去量を減らせるため、全面撤去より廃材処分費や工期を抑えやすいのが特徴です。

ただし、浮いたモルタルや腐食した下地を、そのまま新しい外壁で隠してよいわけではありません。

施工前に次の点を確認します。

  • モルタルが広範囲で浮いていないか
  • 落下する可能性がある部分を撤去したか
  • 新しい外壁材を固定できる下地があるか
  • 防水紙や下地木材が腐食していないか
  • 雨漏りの浸入口を補修したか
  • 窓・配管・換気口周辺を適切に納められるか
  • 通気層と雨水の排出経路を確保できるか

外壁カバー工法の費用は、一般的な戸建住宅で150万〜300万円程度が目安です。

下地補修や窓周辺の加工が増えると、費用はさらに高くなることがあります。

モルタル・下地の広範囲な改修

モルタルが広範囲で浮いている、下地まで腐食している、複数の壁面から雨漏りしている場合は、既存モルタルを撤去して外壁を作り直す必要があります。

広範囲な改修を検討する主なケースは次のとおりです。

  • 複数の壁面でモルタルが浮いている
  • 外壁の破片が何度も落下している
  • ラスが広範囲で錆びている
  • 防水紙が破損・劣化している
  • 下地木材や構造用面材が腐食している
  • 複数の場所で雨漏りを繰り返している
  • 部分補修を何度も繰り返している

改修費用は一般的な戸建住宅で150万〜350万円以上が目安です。

既存外壁を撤去した後に、柱や下地の腐食が見つかると、追加費用が発生します。

見積もりでは、外壁撤去後に追加工事が必要になった場合の単価と承認方法を確認しましょう。

モルタル外壁にひび割れが起こる原因

モルタルの乾燥収縮

モルタルは、施工後に水分が抜けて乾燥する過程で収縮します。

この収縮によって、表面へ細かなひび割れが発生することがあります。

乾燥収縮による細かなひび割れが、直ちに建物の構造へ影響するとは限りません。

ただし、ひび割れが広がっている場合や、浮き・雨漏りを伴う場合は、別の原因も調べる必要があります。

下地や建物の動き

木造住宅は、地震、風、温度や湿度の変化などによって、わずかに動きます。

柱、下地材、モルタルの動きに差があると、外壁へひび割れが発生することがあります。

窓の角、下地材の継ぎ目、建物の隅などは、ひび割れが現れやすい場所です。

モルタルの調合・塗り厚・施工条件

モルタルの調合、塗り厚、養生、ラスの固定や補強などが適切でないと、ひび割れや浮きにつながる可能性があります。

新築から短期間で多数のひび割れや剥離が発生した場合は、施工会社へ状況を確認してもらいましょう。

雨水の浸入

ひび割れや窓周辺から雨水が入ると、モルタル、ラス、防水紙、下地へ影響する可能性があります。

ラスが錆びると膨張し、周囲のモルタルを押してひび割れや剥がれにつながることがあります。

表面を補修するだけでなく、雨水が入った経路を確認することが重要です。

凍結と融解の繰り返し

寒冷地では、モルタル内部へ入った水分が凍結と融解を繰り返し、ひび割れや剥がれにつながる場合があります。

特定の方角や水がかかりやすい部分へ被害が集中している場合は、凍害や雨水の影響も確認します。

塗装だけでは直らないモルタル外壁の症状

外壁塗装は、健全なモルタル表面を塗膜で保護する工事です。

次の症状は、塗装だけでは根本的に直りません。

  • 幅や深さのあるひび割れ
  • 段差を伴うひび割れ
  • モルタルの浮き・膨らみ
  • 外壁の剥離・欠損
  • ラスの錆や破損
  • 防水紙の破れ
  • 下地材の腐食
  • 雨漏りの浸入口が残っている状態
  • 建物の変形や不同沈下によるひび割れ

塗装によって表面の色を整えても、浮いたモルタルの付着力や、傷んだ下地は回復しません。

外壁塗装を提案された場合は、ひび割れや浮きへどのような補修を行うのか、見積書で確認してください。

早めの調査が必要な症状

次の症状がある場合は、通常の塗り替え時期を待たず、早めに調査を依頼しましょう。

症状考えられる状態
モルタルの破片が落ちている浮き・剥離が進行している可能性
壁面が膨らんでいるモルタルが下地から離れている可能性
ひび割れに段差がある下地や建物が動いている可能性
窓の角から長い亀裂がある開口部周辺や下地へ力が加わっている可能性
室内に雨染みがある外壁内部へ雨水が入っている可能性
壁を押すと動くモルタルや下地の固定力が低下している可能性
補修後も同じ場所が割れるひび割れの原因が残っている可能性

外壁の破片が落ちている場合は、落下する可能性がある壁面の下へ人や車が入らないようにしてください。

自分で壁をたたいたり、脚立を使って高所を確認したりせず、専門業者へ連絡しましょう。

モルタル外壁の補修をDIYするのはおすすめしない

ホームセンターで購入したシーリング材や補修モルタルを使い、自分でひび割れを埋める方法も紹介されています。

しかし、ひび割れや浮きの原因を確認せずに補修すると、次の問題が起こる可能性があります。

  • 建物の動きによってすぐに再発する
  • 補修材が既存外壁へ密着しない
  • 補修部分だけ模様や色が目立つ
  • 内部の浮きや雨漏りを見えにくくする
  • 雨水の排出経路を塞ぐ
  • 高所作業で転落する
  • 浮いたモルタルが落下する

自分で行うのは、安全な場所から写真を撮り、ひび割れの長さや変化を記録する範囲にとどめましょう。

モルタルが膨らんでいる場所を強く押したり、ハンマーなどでたたいたりしないでください。外壁が剥がれ落ちる可能性があります。

新築から間もない場合は施工会社へ連絡する

新築から間もない住宅で、大きなひび割れ、モルタルの剥離、雨漏りなどが発生した場合は、自分で別の補修業者へ依頼する前に、住宅会社や工務店へ連絡しましょう。

住まいるダイヤルでは、新築住宅の構造耐力上主要な部分と、雨水の浸入を防止する部分の瑕疵について、事業者が10年間補修義務を負うと案内しています。

ただし、細かな表面ひび割れや通常の色あせなど、すべての外壁症状が法律上の10年保証に該当するわけではありません。

次の資料を用意して施工会社へ調査を依頼してください。

  • 住宅の引き渡し日が分かる書類
  • 設計図書・外壁仕様書
  • ひび割れや剥離箇所の写真
  • 症状に気づいた日
  • ひび割れが広がった経過
  • 雨漏りの有無
  • 台風や地震が発生した時期

モルタル外壁の見積書で確認するポイント

確認項目チェックする内容
建物の構造木造ラスモルタルかRC造のモルタル仕上げか
不具合箇所場所・長さ・面積・写真
ひび割れの状態幅・深さ・段差・進行の有無
浮きの範囲打診などでどこまで確認したか
補修方法擦り込み・充填・注入・撤去など
下地確認ラス・防水紙・木下地を確認するか
仕上げ復旧既存の模様と色をどのように合わせるか
塗料メーカー名・商品名・下塗り材
足場面積・単価・必要な理由
追加工事発生条件・単価・承認方法
保証補修箇所・塗膜・期間・免責事項

「ひび割れ補修一式」「下地補修一式」とだけ書かれた見積書では、施工範囲を比較できません。

ひび割れの本数や長さ、モルタルを撤去する面積、使用する補修材などを具体的に記載してもらいましょう。

モルタルを撤去した後に、ラスや防水紙、木下地の劣化が見つかる可能性がある場合は、追加工事前に写真と金額を提示してもらうよう取り決めてください。

モルタル外壁の補修業者を選ぶポイント

モルタル外壁の補修では、塗装だけでなく、左官補修や下地確認にも対応できる業者を選ぶことが大切です。

  • モルタル外壁の補修実績がある
  • 木造とRC造の違いを踏まえて説明する
  • 外壁全体と不具合箇所の写真を提示する
  • ひび割れの原因を説明する
  • 浮きの範囲を確認する
  • 塗装だけで直らない症状を説明できる
  • ラス・防水紙・下地の確認方法を説明する
  • 部分補修で済むか説明する
  • 補修後の模様・色合わせを説明する
  • 施工中の下地写真を残してくれる
  • 追加工事前に写真と金額を提示する
  • 保証内容を書面で確認できる

細かなひび割れだけで外壁全体のカバー工法を勧める業者にも、広範囲に浮いているのに塗装だけを勧める業者にも注意が必要です。

2〜3社へ同じ場所の点検を依頼し、ひび割れの原因と必要な補修方法を比較しましょう。

国民生活センターも、突然訪問して住宅の不具合を指摘し、修理契約を迫る点検商法について注意を呼びかけています。

訪問業者から「壁が落ちる」「今すぐ全面工事が必要」と言われても、その場で契約しないようにしましょう。

モルタル外壁の補修に関するよくある質問

細いひび割れはすぐ補修する必要がありますか?

表面にとどまる細かなひび割れで、浮きや雨漏りがなければ、直ちに大規模な修理が必要とは限りません。

ただし、ひび割れが広がっていないか定期的に確認し、外壁塗装の際には下地補修を行いましょう。

ひび割れの幅だけで危険度を判断できますか?

幅だけでは判断できません。

ひび割れの深さ、長さ、発生位置、段差、浮き、雨漏り、建物の傾きなども確認する必要があります。

モルタルのひび割れは塗装で埋まりますか?

細かな表面ひび割れには、下塗り材や弾性塗膜が追従する場合があります。

幅や深さのあるひび割れは、塗装前に充填や注入などの補修が必要です。

モルタルの浮きは外から見て分かりますか?

大きく膨らんでいる場合を除き、目視だけでは分からないことがあります。

専門業者は打診などを行い、周囲と異なる音がする範囲を調べます。

浮いたモルタルは接着剤で固定できますか?

鉄筋コンクリート造などでは、浮きの状態に応じて樹脂注入やアンカーピンニングを行うことがあります。

木造のラスモルタル外壁では、ラス、防水紙、下地まで確認し、浮いた部分を撤去して塗り直す必要がある場合があります。

モルタル外壁の一部分だけ塗り直せますか?

破損や浮きが一部分に限られていれば、部分的に撤去して塗り直せる場合があります。

ただし、既存の模様や色と完全に合わせるのは難しく、壁面単位で塗装した方が自然に仕上がることもあります。

外壁塗装とひび割れ補修は同時にできますか?

できます。

一般的には、先にひび割れ、欠損、浮きなどを補修し、その後に外壁全体を塗装します。

塗装見積書では、下地補修の範囲と費用を分けて確認しましょう。

カバー工法とモルタルの塗り直しはどちらがよいですか?

劣化が部分的で、ラスや下地を使用できる場合は、モルタルの部分塗り直しや塗装が候補です。

外壁全体の劣化が進んでおり、固定できる下地を確保できる場合は、金属サイディングのカバー工法を検討できます。

雨漏りや下地腐食がある場合は、先に内部を確認・補修する必要があります。

火災保険でモルタル外壁を補修できますか?

台風、飛来物などによってモルタル外壁が新たに破損した場合は、契約内容によって火災保険の対象になる可能性があります。

乾燥収縮、経年劣化、長期間の雨水浸入による浮きや剥離は、一般的に補償対象になりません。

補償対象になるかを判断するのは修理業者ではなく、加入している保険会社です。

まとめ

モルタル外壁の補修費用は、表面のひび割れ補修で済むのか、浮いたモルタルや下地まで改修する必要があるのかによって大きく変わります。

補修内容費用相場
細かなひび割れの部分補修2万〜8万円
ひび割れの充填・部分塗装5万〜20万円
欠け・小規模な剥がれの補修5万〜25万円
モルタルの浮き補修5万〜30万円
モルタルの部分塗り直し10万〜50万円
外壁全体の塗装80万〜150万円
外壁カバー工法150万〜300万円
モルタル・下地の広範囲な改修150万〜350万円以上
足場15万〜30万円

表面にとどまる細かなひび割れなら、部分補修や外壁塗装で対応できる可能性があります。

モルタルの浮き、剥離、段差を伴うひび割れ、雨漏りがある場合は、塗装だけでは直りません。

見積もりでは、次の項目を確認しましょう。

  • 木造ラスモルタルかRC造か
  • ひび割れの場所・長さ・深さ
  • モルタルが浮いている範囲
  • 不具合が発生した原因
  • 表面補修・充填・注入・撤去のどれを行うか
  • ラス・防水紙・下地を確認するか
  • 補修後の模様と色をどう合わせるか
  • 足場が必要な理由
  • 追加工事が発生する条件
  • 補修後の保証内容

全面塗装やカバー工法を提案された場合も、1社だけで決める必要はありません。

2〜3社へ同じ不具合箇所の調査を依頼し、部分補修で済むのか、外壁全体の工事が必要なのかを比較してから判断しましょう。

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モルタル外壁のひび割れや浮きは、状態によって必要な補修方法が異なります。

価格だけでなく、「塗装だけで対応できるのか」「モルタルの撤去や下地補修が必要な根拠は何か」を複数社へ確認することが大切です。

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「部分補修で済ませたい」「必要であれば外壁塗装も比較したい」などの希望を伝え、複数社から提案を受けましょう。

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この記事を書いた人

地方生活サポートハウス編集部
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