「屋根塗装の費用はいくらかかる?」
「外壁塗装と一緒にやった方がいい?」
「見積もりが適正なのか分からない」
屋根塗装は住宅メンテナンスの中でも高額な工事の一つです。

普段は見えにくい場所だからこそ、
業者に言われるまま契約してしまう方も少なくありません。
しかし実際には、
- 屋根の面積
- 屋根材の種類
- 使用塗料
- 劣化状況
によって費用は大きく変わります。
まずは結論から見てみましょう。
| 項目 | 費用相場 |
|---|---|
| 20坪住宅 | 約30万〜60万円 |
| 30坪住宅 | 約40万〜80万円 |
| 40坪住宅 | 約50万〜100万円 |
| 足場代 | 約15万〜25万円 |
| 屋根補修費 | 数万円〜数十万円 |
※劣化状況や塗料によって変動があります。
この記事では、
- 屋根塗装の費用相場
- 坪数別の料金目安
- 補修費用の相場
- 屋根塗装が必要なサイン
- 業者選びのポイント
について、塗装歴12年の職人監修のもと詳しく解説します。
まずは屋根塗装の費用がどのように決まるのか見ていきましょう。

この記事の監修者
外壁塗装職人(監修者)
・職人歴12年の現役塗装職人
・施工経験:戸建て・マンション・工場・店舗
・専門分野:外壁塗装・屋根塗装・防水工事・シーリング工事
これまで多数の現場で施工・現地調査・見積もりを担当。
本記事では実際の施工経験と現場知識をもとに解説しています。
屋根塗装の費用は何で決まる?
屋根塗装の費用は単純に坪数だけで決まるわけではありません。
同じ30坪住宅でも、
10万円以上の差が出ることもあります。
ここでは費用に影響する主な要素を解説します。
屋根の面積で費用が変わる
最も大きな要因が塗装面積です。
当然ながら、
塗装する面積が広いほど、
- 塗料使用量
- 作業時間
が増えるため費用も高くなります。
ただし、
建物30坪=屋根30坪ではありません。
屋根の形状によって実際の塗装面積は変わります。
使用する塗料で費用が変わる
塗料によって価格と耐久性が異なります。
代表的な塗料の目安は以下のとおりです。
| 塗料 | 耐用年数目安 |
|---|---|
| シリコン塗料 | 約10〜15年 |
| フッ素塗料 | 約15〜20年 |
| 無機塗料 | 約20年以上 |
一般的には、
耐久性が高い塗料ほど費用も高くなります。
屋根材によって施工内容が異なる
屋根材によっても費用は変わります。
例えば、
- スレート屋根
- 金属屋根
- セメント瓦
などです。
塗装前に補修が必要なケースもあり、
屋根材によって工事内容が異なります。
劣化状況によって追加費用が発生する

屋根塗装の見積もりで差が出る大きな理由は下地の状態です。
例えば、
- ひび割れ
- サビ
- コケ
- 棟板金の劣化
などがある場合は補修費用が追加されることがあります。
足場代も忘れてはいけない
屋根塗装では足場が必要になります。
一般的な戸建て住宅の場合、
15万〜25万円程度
が目安です。
そのため、
屋根塗装だけを単独で行うより、
外壁塗装と同時施工する方が費用を抑えやすいケースもあります。
関連記事:
外壁塗装の費用相場はいくら?坪数別の料金目安を解説(No.21)
関連記事:
外壁塗装は必要?塗り替え時期と放置リスクを解説(No.23)
坪数別|屋根塗装の費用相場
屋根塗装の費用を調べる際に、
「うちは30坪だからいくら?」
と気になる方は多いでしょう。
実際には屋根形状や勾配によって変わりますが、
おおよその目安は把握できます。
ここでは一般的な戸建て住宅を想定した費用相場を紹介します。
20坪住宅の屋根塗装費用
20坪程度の住宅では、
比較的小さな屋根面積になることが多いです。
費用相場は、
約30万〜60万円程度
が目安になります。
内訳の例としては、
| 項目 | 費用目安 |
|---|---|
| 高圧洗浄 | 1万〜3万円 |
| 下塗り・中塗り・上塗り | 10万〜25万円 |
| 足場代 | 15万〜25万円 |
| 諸経費 | 数万円 |
屋根のみ施工する場合でも、足場代が大きな割合を占めます。
30坪住宅の屋根塗装費用
一般的な戸建て住宅で最も多いサイズです。
費用相場は、
約40万〜80万円程度
になります。

30坪前後の住宅が最も相談件数が多いです。
使用する塗料によっても大きく変わり、
シリコン塗料と無機塗料では数十万円の差が出ることもあります。
40坪住宅の屋根塗装費用
40坪を超える住宅では、
屋根面積も広くなるため費用は高くなります。
目安としては、
約50万〜100万円程度
です。
また、
- 複雑な屋根形状
- 急勾配屋根
の場合はさらに費用が上がることがあります。
30坪住宅の費用シミュレーション
実際に30坪住宅を例にすると、
以下のような見積もりになるケースがあります。
| 工事項目 | 費用目安 |
|---|---|
| 足場設置 | 18万円 |
| 高圧洗浄 | 2万円 |
| 下塗り | 5万円 |
| 中塗り・上塗り | 15万円 |
| 諸経費 | 3万円 |
| 合計 | 約43万円 |
これは比較的シンプルなケースです。
補修工事が必要な場合は、
さらに費用が増加する可能性があります。
外壁塗装と同時施工が多い理由
屋根塗装では、
外壁塗装を同時に行うケースが非常に多くあります。
理由は足場代です。
例えば、
屋根塗装だけ実施
↓
数年後に外壁塗装
となると、
足場代が2回発生する可能性があります。
一方で同時施工なら足場を一度で済ませられます。

屋根と外壁は同時施工を選ぶお客様が多いです。
関連記事:
外壁塗装の費用相場はいくら?坪数別の料金目安を解説
屋根塗装以外にかかる補修費用の目安
屋根塗装の見積もりを見ると、
塗装費以外の項目が含まれていることがあります。
これは屋根の劣化状況によって補修工事が必要になるためです。
ひび割れ補修
スレート屋根では、
経年劣化によるひび割れが発生することがあります。
軽微な補修なら、
数千円〜数万円程度で対応できるケースもあります。
ただし広範囲に劣化している場合は別途工事が必要です。
棟板金の補修・交換
屋根の頂上部分にある棟板金も劣化します。
例えば、
- 浮き
- サビ
- 釘抜け
などです。
補修費用の目安は、
1万〜10万円程度
になります。
台風被害などで交換が必要になるケースもあります。
サビ除去・ケレン作業
金属屋根ではサビ対策も重要です。
サビを放置したまま塗装すると、
耐久性が低下する可能性があります。
そのため、
- ケレン作業
- サビ除去
などが追加されることがあります。
屋根材の交換が必要な場合もある

劣化が進みすぎた屋根は塗装では対応できないこともあります。
例えば、
- 屋根材の破損
- 雨漏り
- 大規模な劣化
がある場合は、
カバー工法や葺き替え工事が必要になるケースもあります。
その場合は数十万円〜百万円以上の費用が発生することもあります。
屋根塗装が必要な劣化サイン
屋根は普段なかなか目にする機会がありません。
そのため、
劣化に気付いたときには想像以上に傷みが進行していることもあります。

屋根は外壁より過酷な環境にさらされているため、劣化も進みやすいです。
ここでは、屋根塗装を検討したい代表的な劣化サインを紹介します。
色あせが目立つ
最も初期に現れやすい症状が色あせです。
新築時や塗装直後と比べると、
- 色が薄くなった
- ツヤがなくなった
- 全体的に古びて見える
といった変化が見られます。
色あせ自体ですぐ雨漏りするわけではありません。
しかし、
塗膜の劣化が始まっているサインと考えられます。
コケやカビが発生している
屋根に
- コケ
- カビ
- 藻
などが発生している場合も注意が必要です。
特に、
- 北側
- 日陰部分
- 湿気が多い地域
では発生しやすい傾向があります。
コケやカビは見た目の問題だけではありません。
塗膜の防水性能が低下している可能性もあります。
チョーキング現象が発生している
屋根でもチョーキング現象が起こることがあります。
塗膜が劣化すると、
表面の顔料が粉状になって現れます。
外壁ほど確認しやすくありませんが、
屋根材を触れる環境であれば確認できることもあります。
関連記事:
チョーキング現象とは?外壁の白い粉は塗り替えサイン?原因と対処法を解説
金属屋根にサビが発生している
ガルバリウム鋼板やトタン屋根など、
金属屋根ではサビに注意が必要です。
例えば、
- 赤サビ
- 白サビ
- 塗膜剥がれ
などが見られる場合があります。
軽度のサビなら塗装で対応できるケースもあります。
しかし、
放置すると穴あきや腐食につながる可能性があります。
スレート屋根にひび割れがある
スレート屋根では、
経年劣化によってひび割れが発生することがあります。
特に、
- 台風
- 強風
- 飛来物
などの影響で割れるケースもあります。
ひび割れが小さいうちなら補修で済む場合もありますが、
放置すると雨水侵入の原因になることがあります。
棟板金が浮いている
棟板金は屋根の頂上部分にある金属部材です。
ここが劣化すると、
- 釘抜け
- 浮き
- めくれ
などが発生することがあります。
実際の現場でも、
台風後の点検で見つかることが多い症状です。
雨漏りが発生している
最も深刻な症状が雨漏りです。
例えば、
- 天井のシミ
- クロスの浮き
- 雨の日だけ湿気が強い
といった症状が見られる場合は注意が必要です。
この段階になると、
塗装だけでは解決できないケースもあります。

雨漏りしてからでは補修費用が大きくなることが多いので気をつけてください。
築10〜15年以上なら点検を検討しよう
症状が見当たらなくても、
築10〜15年以上経過している住宅は一度点検を受ける価値があります。
特に、
一度も屋根メンテナンスを行っていない場合は、
塗膜の劣化が進行している可能性があります。
早めに状態を把握することで、
大規模修繕を避けられるケースもあります。
屋根塗装を放置するとどうなる?
「まだ雨漏りしていないから大丈夫」
と思う方もいるかもしれません。
しかし、
屋根塗装の役割は見た目をきれいにするだけではありません。
屋根材を保護し、
住宅全体を雨や紫外線から守る役割があります。
そのため、
劣化を放置すると様々なリスクが発生します。
防水性能が低下する
塗膜が劣化すると、
屋根材を保護する力も弱くなります。
その結果、
雨水を吸収しやすくなり、
劣化が加速する原因になります。
コケやカビが増える
防水性能が低下すると、
コケやカビも発生しやすくなります。
特にスレート屋根ではよく見られる症状です。
見た目だけでなく、
屋根材の劣化を早める原因にもなります。
屋根材の寿命が短くなる
塗装は屋根材を守るための保護膜です。
そのため、
塗膜が機能しなくなると屋根材そのものが傷みやすくなります。
結果として、
本来より早く交換工事が必要になることもあります。
雨漏りにつながる可能性がある
最終的に怖いのは雨漏りです。
雨水が内部へ侵入すると、
- 下地材
- 断熱材
- 天井
などへ被害が広がる可能性があります。
修繕費が高額になる
劣化初期なら、
屋根塗装だけで済むケースもあります。
しかし放置すると、
- 屋根補修
- カバー工法
- 葺き替え工事
などが必要になることがあります。

塗装で済むうちに対応した方が結果的に安く済むことが多いです。
屋根塗装で失敗しない業者選びのポイント
屋根塗装は決して安い工事ではありません。
一般的な戸建て住宅でも、
数十万円規模の費用がかかることが多くあります。
そのため、
業者選びを間違えると、
- 必要以上に高い費用を支払う
- 工事品質に問題が出る
- 早期劣化につながる
といったリスクがあります。
ここでは、屋根塗装で失敗しないために確認したいポイントを紹介します。
屋根塗装の実績が豊富な業者を選ぶ
まず確認したいのが施工実績です。
屋根塗装は、
外壁塗装と似ているようで実は異なる部分もあります。
例えば、
- 屋根材の種類
- 勾配
- 劣化状況
によって施工方法が変わります。
そのため、
屋根塗装の施工実績が豊富な業者を選ぶ方が安心です。
施工事例や実績件数を確認してみましょう。
屋根の状態を写真で説明してくれるか
屋根は自分で確認しにくい場所です。
そのため、
「屋根がかなり傷んでいます」
と言われても判断が難しいでしょう。
良い業者は、
- 劣化箇所の写真
- 補修が必要な理由
- 工事内容
を分かりやすく説明してくれます。

写真を見ながら説明してくれる業者は信頼しやすいです。
使用塗料を説明できる業者を選ぶ
見積書に塗料名が書かれていても、
性能や耐久性が分からない方は多いでしょう。
信頼できる業者は、
- なぜその塗料を選ぶのか
- 耐用年数はどれくらいか
- メリットとデメリット
まで説明してくれます。
逆に、
「一番良い塗料です」
だけでは判断材料として不十分です。
相場より極端に安い見積もりは注意
安い見積もりを見ると魅力的に感じます。
しかし、
相場より極端に安い場合は注意が必要です。
例えば、
- 塗装回数を減らす
- 下塗りを省略する
- 補修を行わない
などのリスクがあります。
関連記事:
安すぎる外壁塗装業者は危険?職人が本音で解説(No.30)
保証内容も確認する
屋根塗装は施工後すぐに結果が分かる工事ではありません。
だからこそ、
- 保証期間
- 保証内容
- アフターフォロー
も確認しておきましょう。
保証内容までしっかり説明してくれる業者の方が安心です。
屋根塗装は複数社の見積もり比較がおすすめ
屋根塗装では、
複数社の見積もりを比較することが非常に重要です。
実際、
同じ住宅でも数十万円の差が出ることがあります。
適正価格を把握しやすい
例えば、
A社:55万円
B社:68万円
C社:95万円
という見積もりになることもあります。
複数社を比較することで、
高すぎる見積もりや安すぎる見積もりを判断しやすくなります。
提案内容を比較できる
価格だけでなく、
工事内容も比較できます。
例えば、
- 塗装のみ
- 棟板金補修込み
- 屋根補修込み
など提案内容は業者によって異なります。
比較することで、
本当に必要な工事を見極めやすくなります。
外壁塗装もまとめて相談できる
築10年以上の住宅では、
屋根だけでなく外壁も劣化していることがあります。
そのため、
屋根塗装と外壁塗装を同時に検討する方も少なくありません。
関連記事:
外壁塗装の費用相場はいくら?坪数別の料金目安を解説
関連記事:
外壁塗装業者の選び方|見積もり比較で失敗しないポイント
まとめ
屋根塗装の費用相場は、
一般的な戸建て住宅で30万〜100万円程度が目安です。
実際の費用は、
- 建物の大きさ
- 屋根面積
- 使用塗料
- 劣化状況
によって変わります。
また、
- 色あせ
- コケやカビ
- サビ
- ひび割れ
- 棟板金の浮き
などは塗り替えを検討したいサインです。
これらを放置すると、
- 防水性能低下
- 屋根材の劣化
- 雨漏り
- 高額な修繕費
につながる可能性があります。

屋根は見えないからこそ、定期的な点検が大切です。
築10〜15年以上経過している住宅や、一度も屋根メンテナンスを行っていない住宅では、
一度状態を確認してみることをおすすめします。
早めの対応が、住宅を長持ちさせることにつながります。

この記事を書いた人
地方生活サポートハウス編集部
地方暮らしや住宅メンテナンス、
空き家管理に関する情報を発信しています。
実体験や専門家監修をもとに、
分かりやすい情報提供を心がけています。

