遠方の空き家を管理できないときはどうする?実家を放置しない対処法

遠方の実家や空き家を管理する方法や対処法を解説するイメージ画像 空き家管理
※本記事はプロモーションを含みます。

親から実家を相続したものの、空き家が遠方にあり、仕事や家庭の事情でなかなか管理に行けないという方は少なくありません。

遠方の空き家は、「管理しなければならないのは分かっているけれど、頻繁には行けない」という状態になりやすいのが難しいところです。

不動産監修者
不動産監修者

空き家は、遠方だから管理できなくても、そのまま放置してよいわけではありません。建物だけでなく、雑草・庭木、防犯、近隣への影響まで確認する必要があります。

国土交通省の資料でも、所有者の居住地が遠くなるほど空き家の管理頻度が低くなる傾向が示されています。特に「3時間超・日帰り不可能」の所有者では、年に1〜数回の管理が53%を占めています。

遠方で自分だけでは管理が難しい場合は、次のように「自分で通う」以外の方法を組み合わせることが重要です。

対処法向いているケース
自分で定期的に確認する比較的近く、継続して通える
親族・知人に協力してもらう近くに信頼できる人がいる
草刈り・清掃など一部を外注する建物確認はできるが作業負担が大きい
空き家管理サービスを利用する県外・遠方で定期訪問が難しい
自治体・専門家へ相談する管理・売却・解体の方向性が決まっていない
売却・活用・解体を検討する今後住む予定がない

この記事では、遠方の空き家を管理できないときの対処法、放置するリスク、自分で確認する項目、管理サービス・自治体の利用方法、管理を続けるか売却するかの考え方を解説します。

不動産監修者の小野(宅地建物取引士・FP2級)

この記事の監修者

小野|不動産監修者
・不動産業界歴14年
・宅地建物取引士(宮崎県登録)
・FP2級
・取引実績:約300件
・専門分野:空き家売却・相続不動産・不動産査定・賃貸管理

不動産売買、売買仲介、賃貸管理業務に従事。
これまで約300件の不動産取引に携わり、空き家や相続不動産に関する相談・売却案件も多数担当。
本記事では実務経験と保有資格をもとに監修を行っています。

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遠方の空き家は、管理サービスだけでなく、現地までの交通費や草刈り・修繕・固定資産税などの負担も続きます。 今後自分や家族が住む予定がなく、何年も遠方から管理を続けるか迷っている場合は、 現在いくらで売れそうかを確認してから、管理を続けるか売却するか比較してみましょう。

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※査定額は不動産会社や物件の立地・状態などによって異なります。査定結果を確認したうえで、売却するか管理を続けるかを検討できます。

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遠方の空き家を管理できないときはどうする?

遠方の空き家を管理できない場合は、「自分が毎回現地へ行く」ことにこだわる必要はありません。必要な管理を分けて、親族・専門業者・空き家管理サービスなどへ任せる方法があります。

まずは、「何を自分でできて、何を任せる必要があるか」を整理しましょう。

  • 年に数回なら自分で現地確認できる
  • 郵便物だけなら近くの親族に頼める
  • 草刈りや剪定は体力的に難しい
  • 台風後など急な確認には対応できない
  • 室内の換気・通水も定期的に行いたい

このように作業を分けると、「すべて自分でやる」か「すべて業者へ任せる」かの二択ではなくなります。

相続したばかりで、そもそも何から始めればよいか分からない場合は、空き家を相続したら何をする?も参考にしてください。

遠方の空き家を放置すると起きる問題

遠方に住んでいると、「次に帰省したときに見ればよい」と管理を後回しにしやすくなります。しかし、空き家は人が住んでいないため、異常が起きても発見が遅れやすいのが問題です。

雑草・庭木が近隣トラブルにつながる

隣の空き地の境界付近の木。放置されて木の枝が越境している
隣の放置された空き地の様子。
境界付近の木が越境している。
伐採したい場合はこちらの費用だと言われた。

庭付きの実家では、雑草・庭木が管理負担になりやすいです。放置すると、隣地や道路への越境、害虫、落ち葉、不法投棄などにつながることがあります。

運営者が空き地を草刈りしている
空き地を草刈りしたときの様子
運営者
運営者

私は以前、自宅の隣にある空き地の管理を任され、約100㎡の草刈りに3日かかりました。近くに住んでいても大変だったので、遠方の土地や実家なら、作業を外注する選択肢も早めに考えた方がよいと感じます。

草刈りを外注する場合の費用は草刈り料金の相場、自分で作業するか迷う場合は草刈りは自分と業者のどちらがよい?で詳しく解説しています。

雨漏りや建物の破損に気付きにくい

空き家では、雨漏り、外壁や屋根の破損、窓ガラスの割れ、設備の不具合などが起きても、住んでいる人がいないため発見が遅れます。

小さな不具合を長期間見逃すと、下地や室内まで被害が広がる可能性があります。定期的に外部・内部を確認し、異常があれば早めに専門業者へ相談しましょう。

不法侵入・不法投棄など防犯上の問題が起きる

郵便物が大量にたまっている、雑草が伸び放題になっているなど、長期間人が出入りしていないことが分かりやすい状態は、防犯面でも好ましくありません。

不法侵入やゴミの投棄などを完全に防げるわけではありませんが、定期的に人が出入りし、郵便物や敷地を整理することは放置状態を避けるうえで重要です。

具体的な対策は空き家の防犯対策も確認してください。

税金・保険・草刈りなどの維持費は続く

空き家は使っていなくても、固定資産税、保険、草刈り、剪定、修繕などの費用がかかります。遠方なら、さらに交通費や宿泊費が加わることもあります。

固定資産税については空き家の固定資産税、管理サービスの費用については空き家管理サービスの費用相場で詳しく解説しています。

放置すると「管理不全空家」になる可能性もある

2023年12月に施行された改正空家法では、放置すれば「特定空家」になるおそれがある空き家を「管理不全空家」として、市区町村が指導・勧告できる仕組みが設けられました。

管理不全空家や特定空家として市区町村から勧告を受けると、その敷地は固定資産税等の住宅用地特例の対象から外れる可能性があります。

ただし、単に「遠方に住んでいる」「数か月行けなかった」という理由だけで直ちに管理不全空家になるわけではありません。建物・擁壁・敷地・立木などの状態や周辺への影響を踏まえて判断されます。

大切なのは、遠方に住んでいること自体ではなく、空き家を危険な状態まで放置しないことです。自分で管理できない場合は、親族・専門業者・自治体への相談を組み合わせましょう。

参考:国土交通省「管理不全空家等及び特定空家等に対する措置に関するガイドライン」

相続した実家を長期間そのままにしている場合は、相続した実家を放置するとどうなる?も参考にしてください。

自分で遠方の空き家を管理するなら何を確認する?

自分や家族が現地へ行ける場合は、毎回見る場所を決めておくと確認漏れを減らせます。

確認項目見るポイント
戸締まり玄関・窓・勝手口の破損や施錠
外壁・屋根ひび割れ・剥がれ・部材の落下
室内雨漏り・カビ・異臭・害虫
換気室内の空気を入れ替える
水回り漏水・異常の有無、必要に応じた通水
郵便受け郵便物・チラシの整理
庭・敷地雑草・庭木・ゴミ・越境
門・塀・擁壁傾き・ひび割れ・破損

国土交通省の「管理指針」でも、通気・換気、清掃、郵便物の確認・整理、枝の剪定などが適切な管理の例として示されています。

参考:国土交通省「所有者による空家等の適切な管理について指針となるべき事項」

管理頻度に全国一律の「月1回」などの基準があるわけではありません。建物の状態、庭の広さ、地域の気候、台風・積雪などを踏まえ、必要な頻度で確認してください。

遠方の空き家を管理する方法

自分で定期的に帰省する

自分で管理できれば、管理サービスの月額料金はかかりません。ただし、遠方の場合は交通費・宿泊費・移動時間まで含めて負担を考える必要があります。

年に数回しか帰省できない場合は、台風後や雑草が伸びる時期など、自分が行けない期間を誰が確認するのか決めておくと安心です。

親族・知人に一部だけ協力してもらう

実家の近くに信頼できる親族や知人がいれば、郵便受けや外観の確認など、短時間でできる作業だけお願いする方法があります。

ただし、長期間にわたって善意だけに頼ると負担になりやすいため、誰が何をするのか、交通費や作業費をどうするのかを最初に決めておきましょう。相続人が複数いる場合は、管理担当と費用負担も共有しておくことが大切です。

草刈り・剪定・清掃だけ業者へ依頼する

建物の状態は自分で確認できても、草刈りや庭木剪定まで行うのが難しい場合は、重い作業だけ外注する方法があります。

特に敷地が広い田舎の実家では、庭管理を切り離すだけでも負担を減らせます。

空き家管理サービスを利用する

空き家管理サービスの内容を解説した図。建物や敷地の見回り、郵便受けの確認、室内の換気、通水作業、庭木や雑草の確認、写真付き報告書の作成など、一般的なサービス内容と利用シーンを分かりやすく紹介している。

県外・遠方で定期的な帰省が難しい場合は、空き家管理サービスを利用する方法があります。

  • 外観・敷地の巡回
  • 郵便物の確認
  • 室内の換気・通水
  • 庭や雑草の状況確認
  • 写真付き報告

などを依頼できますが、サービス内容は会社によって異なります。

この記事では、ダスキン・ALSOK・セコムなどの料金比較は詳しく扱いません。各社の料金やサービス内容は、空き家管理サービスの費用相場・比較記事でまとめています。

空き家管理サービスのメリット・注意点は空き家管理サービスを利用するメリットでも解説しています。

管理できないときは自治体の空き家相談窓口も利用する

「管理サービスを頼むべきか」「売却できるのか」「解体した方がよいのか」まで決められない場合は、空き家がある市区町村の相談窓口を確認してみましょう。

国土交通省も、空き家をどうするか迷った場合は、空き家所在地の市区町村や不動産などの専門家へ相談するよう案内しています。

自治体によっては、次のような支援につながる場合があります。

  • 空き家相談窓口
  • 空き家バンク
  • 不動産・建築・法律などの専門家相談
  • 空家等管理活用支援法人との連携
  • 改修・解体などの補助制度

利用できる制度や相談先は自治体によって異なるため、実家がある市区町村の公式サイトで「空き家 相談」「空き家対策」などを確認してください。

参考:国土交通省「空き家対策 特設サイト」

県外の実家へ通う費用と管理サービスを比較する

管理サービスには毎月料金がかかりますが、「自分で管理すれば無料」とは限りません。遠方では、交通費・高速代・新幹線・航空券・宿泊費に加えて、休日や移動時間も必要です。

比較項目自分で帰省管理サービス
管理料金原則なし月額・訪問ごとに発生
交通費遠方ほど大きい基本料金に含まれることが多い
移動時間必要減らしやすい
室内確認自分で確認プランによる
災害後確認すぐ行けないことがある臨時対応できる会社もある
草刈り・修繕自分または別業者別料金で手配できる場合あり

年に何回帰省する必要があるかを考え、「管理サービスの年間費用」と「自分で通った場合の年間交通費・時間」を比べると判断しやすくなります。

遠方の実家を管理し続ける期限を決める

空き家管理で見落としやすいのが、「いつまで管理を続けるのか」という視点です。

売却・賃貸・自分で住む予定が決まっていない間、管理サービスを利用して状態を維持するのは合理的です。しかし、何年も方針を決めないまま管理費・税金・修繕費を払い続けると、負担が積み上がります。

例えば、「半年以内に査定を取る」「1年以内に家族で売却・活用の方向を決める」など、次に判断する時期を決めておくと先送りを防ぎやすくなります。

管理は目的ではなく、売却・活用・解体などの方針を決めるまで空き家を放置しないための手段と考えると整理しやすいでしょう。

今後住む予定がないなら売却・活用・解体も検討する

空き家の活用方法を比較した図。売却・賃貸・自分で住む・土地活用の4つの選択肢を示し、管理費用や売却価格、賃貸収益、土地活用の可能性を比較しながら最適な活用方法を検討する流れを分かりやすく解説している。

今後住む予定がなく、管理だけが続いている場合は、持ち続ける以外の方法も検討しましょう。

  • 現状のまま売却する
  • 賃貸や事業用途などで活用する
  • 空き家バンクへ登録する
  • 建物を解体して土地として売却・活用する

それぞれの方法を比較したい場合は、空き家の活用方法を比較、手放す方法をまとめて確認したい場合はいらない空き家を処分する方法をご覧ください。

売却して管理負担をなくす

将来住む予定がなく、賃貸や活用も難しい場合は、売却によって日常的な管理負担をなくす方法があります。

空き家の状態や地域によって売却方法は変わるため、まずは現状のまま売れるのか、修繕や解体が必要なのかを不動産会社へ確認すると判断しやすくなります。

建物が傷んでいるなら解体も比較する

建物の劣化が進み、維持修繕の負担が大きい場合は、解体して土地として売却・活用する方法もあります。

ただし、解体費用がかかり、土地の固定資産税の扱いが変わる場合もあるため、先に売却査定と解体費用の両方を確認してから判断しましょう。

遠方の空き家管理に関するよくある質問

Q
遠方の空き家はどのくらいの頻度で見に行けばよいですか?
A

全国一律の訪問回数が決まっているわけではありません。建物・庭の状態や地域の気候に応じて定期的に確認し、台風・大雨・積雪などの後は必要に応じて臨時確認も検討してください。

Q
空き家管理サービスには何を頼めますか?
A

外観巡回、郵便物確認、室内換気、通水、写真報告などがあります。草刈り・剪定・清掃・修繕は別料金のこともあるため、契約前に確認してください。

Q
管理できない場合は自治体に相談できますか?
A

自治体によって空き家相談窓口や連携する専門家・支援法人があります。まずは空き家がある市区町村の公式サイトで空き家相談窓口を確認してください。

Q
遠方の実家を何年も管理し続けても問題ありませんか?
A

適切に管理できていれば保有を続けることは可能です。ただし、税金・保険・管理費・修繕費が続くため、将来使う予定がない場合は、売却・賃貸・活用・解体も定期的に比較しましょう。

まとめ

遠方の空き家を管理できない場合は、自分一人で抱えず、管理作業を分けて考えることが大切です。

状況検討しやすい方法
定期的に帰省できる自分で点検+重い作業だけ外注
近くに親族がいる簡単な見回りを協力してもらう
県外でほとんど行けない空き家管理サービス
管理方法が決められない自治体・専門家へ相談
今後住む予定がない売却・活用・解体を比較

遠方にあること自体が問題なのではなく、異常を長期間把握できない状態を作らないことが重要です。

まずは誰が現地を確認するのかを決め、必要であれば管理サービスや自治体の相談窓口を利用しましょう。そのうえで、将来使う予定がない実家については、管理を続ける期限を決めて売却・活用・解体も検討してください。

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この記事を書いた人

地方生活サポートハウス編集部
地方暮らしや住宅メンテナンス、
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